日本航空は8月28日、同社国内線最上位クラスとして新設予定の「ファーストクラス」のサービス内容を発表した。"お客さまのプライベートな空間・時間を尊重する最上級のおもてなし"とのコンセプトのもと、国際線ファーストクラス並みの贅沢な座席仕様や機内食等が特徴となっているという。12月1日から、まず羽田 = 伊丹線でサービスを開始する。ここではその発表会の内容をレポートする。

東京・お台場の「ホテル日航東京」で開催された新サービス発表会では、まず代表取締役社長・西松遙氏から新サービスの導入目的、次いで取締役旅客営業本部長・齋藤俊一氏から具体的なサービス内容が語られた。それによると、今回の国内線ファーストクラス導入は、同社が今中期経営計画において進めている「プレミアム戦略」によるもので、「これまでになかった"最上級のおもてなし"を実現させることで、国内線利用のビジネス客や富裕層を取り込みたい。このサービス導入により、2008年度以降、年間40億円の増収効果を見込んでいる」(西松氏)。

代表取締役社長・西松遥氏(写真右)、取締役旅客営業本部長・齋藤俊一氏(写真左)が新サービスを説明

同社の国内線においては現在上位クラスの「クラスJ」があり、利用率85%以上と好評という。利用客からは「さらに上位クラスを」との要望があり、これが国内線ファーストクラス導入の決め手となったとのことだ。サービス内容を決めるにあたっては、クラスJ利用者等にアンケートを実施し、その結果を参考にしている。

具体的なサービスとしては、まずハード面で要望の高かった「ゆったりと寛げる座席とプライベートな空間」を実現するため、座席の規格を大幅に変更。例えば座席間は、旧スーパーシートプラス約30cmとなる約130cmに広げるなど、広々とした座席空間を実現。リクライニングも、旧スーパーシートでは通常13° / 最大34°のところ、今回は通常27° / 最大42°へと傾斜角度を大いに広げ、よりよいリラックスを促す。実際に座ってみると、身体全体をシートが優しく包み込んでくれているような感覚。非常に心地よかった。なお、座席は高級感のある本皮の特注品で、ユニバーサルデザインを採用しているという。

本皮を使用した高級感のある新シート。自宅のソファー感覚で寛げる。席の間に設置したセンターコンソールによって、プライベートな空間を実現

機内用品に関しても、専用ブランケット、テンピュール素材の専用クッション、ノイズキャンセリング機能付き密閉型ヘッドフォンなど、国際線ファーストクラス並み