理不尽なことを言う人の心理とは? 理不尽への対処法や乗り越え方
理不尽なことで怒られて、イライラしたり、許せなかったり……。理不尽なことを言う人には、どのような心理があるのでしょうか? 今回は、心理カウンセラーの服部希美さんに、理不尽なことをする人の特徴と対処法を解説してもらいます。
理不尽なことをされた時の対処法【行動編】
では、理不尽なことをされた時、どんな対応をするのがベストでしょうか。まずは、理不尽なことをされた時に取るべき行動を解説します。
(1)いったん冷静になる
理不尽なことをされると、ついこちらまで感情的になってしまいますが、それでは相手の思うつぼです。
まずはいったん冷静になりましょう。
(2)最後まで相手の話を聞く
相手の話がいくら支離滅裂だったとしても、いったん最後まで話を聞いてみましょう。
感情は吐き出しきると落ち着いてくるという仕組みもありますから、相手の気が済むまで話しをさせてあげるのも一つの手です。
(3)真に受けないようにする
あなたを否定するような言葉や、乱暴な言動を真に受けると「ここまで言われるほど、私はダメな存在なのか」とつらくなってしまいます。
理不尽な言動自体に深い意味はありませんから、要点だけつかんで、あとは聞き流すぐらいがちょうどいいと思ってくださいね。
(4)気持ちを切り替える
理不尽な思いをすると嫌な気分になりますよね。その状態でその場にいるのがつらい時には、我慢せずにいったん気持ちを切り替える時間を作りましょう。
トイレに行って手を洗う、飲み物を飲む、窓から景色を眺める、など何でもOK。いろいろ試してみてください。
(5)相手にしない
あまりに頻繁に理不尽な言動をしてくる人に対しては、あえて興味のない返事をしたり、話が始まった時点で席を外したりといった対応を取るのも重要です。
「この人は自分を相手にしてくれない人だ」と分かると、矛先が変わる場合も多いですよ。
理不尽なことをされた時の対処法【言葉編】
続いて、理不尽なことをされた時に相手にどのような言葉を掛けるべきかを解説します。
(1)「申し訳ございません」
どれだけこちら側に正当性があったとしても、怒られた時には謝罪の意を伝えることが大切です。
まず最初に、真摯に相手の気持ちを受け止め「不快な思いをさせてしまい申し訳ございません」と謝罪の言葉を伝える。これだけでも、相手が受ける印象がかなり変わります。
ただし、何度も謝りすぎたり腰が低くなりすぎたりすると、さらに相手の理不尽を加速させる原因になりかねないので注意が必要です。
(2)「ご指摘ありがとうございます」
私たちには、自分の思いを丁寧に扱ってくれる人のことを丁寧に扱いたくなるという心理があります。
ですから、どんなに理不尽な内容だったとしても、相手に感謝を伝えることはとても有効です。
(3)「なるほど」「そうだったんですね」
理不尽な思いをぶつけられると不機嫌になって黙ってしまったり、嫌な顔をしたりすることも多いかもしれません。
その気持ちは痛いほど分かるのですが、相手と争ってしまうと余計に理不尽さをぶつけられてしまいます。
話の内容に同意しなくても大丈夫なので「あなたはそう思ったのですね」というスタンスで相づちを打っていきましょう。
(4)「もう少し詳しく聞かせてください」
人は自分の話に興味を持ってもらえるとうれしいものです。
状況をしっかり把握するためにも、自分から「あなたの気持ちを教えてください」と聞いてみるのもいいでしょう。
(5)「私は○○だと思います」
時には、理不尽なことをしてくる人に対して自分の考えをはっきりと伝えるのも大切です。
しかしこの時に相手を責めてしまうと、罪悪感を刺激してさらにトラブルが大きくなってしまうことも。
あくまで「私は○○だと思います」と主語を自分にし、毅然とした態度で伝えることが大切です。
▶次のページでは、理不尽なことばかり続く時期を乗り越える方法について紹介します。
※この記事は2021年03月20日に公開されたものです