最近、iPadを使ったレジ会計が増え、iPadレジの導入を検討する店舗も増えています。
iPadレジは、単なるレジ機能だけでなく、売上管理や在庫管理、キャッシュレス決済などの様々な業務を一括管理できる便利なツールです。従来のレジと比べて導入が簡単で、持ち運びや省スペースでの利用ができるため、さらに広がりが期待されています。
この記事では、iPadレジの基本機能や導入費用、無料アプリ、利用可能な補助金について解説します。

iPadレジを導入することで、効率的な店舗運営と日常業務の簡素化が可能です。導入を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
iPadレジとは?
iPadレジとは、iPadにPOSレジアプリをインストールして使用するPOSシステムです。売上管理、在庫管理、キャッシュレス決済など、店舗運営に必要な機能が1つに集約された便利なツールとして活用されています。
従来のPOSレジは、専用のハードウェアやシステムが必要で、導入には高額な費用と広い設置スペースが必要でした。しかし、iPadレジはiPadにアプリをインストールするだけで利用できるため、初期費用やランニングコストを大幅に抑えられます。
また、iPadを設置するだけで済むため、大きなスペースを確保する必要がなく、限られたスペースでも導入しやすい点も魅力です。

















iPadレジは、飲食店や美容室、キッチンカーなどの移動販売やイベント出店など、小規模な店舗でも導入しやすいと注目を集めています。
iPadレジの主な機能
iPadレジの主な機能には、次のようなものがあります。
レジ機能 | 商品の会計や支払い処理を行う基本的な機能。金額は自動で計算され、レシートの発行も含まれます。 |
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売上管理 | 日々の売上データをリアルタイムで記録・管理し、レポートで確認できる機能。様々な条件で集計・分析が可能。 |
商品管理 | 登録した商品データを管理し、価格や在庫状況を簡単に変更・更新できる機能。軽減税率の対象商品や非課税商品の設定にも対応。 |
在庫管理 | 商品の在庫数をリアルタイムで把握し、在庫切れを防ぐための機能。在庫が一定数を下回ったら自動アラートを設定することも可能。 |
顧客管理 | 顧客のデータや購入履歴を管理する機能で、マーケティングやリピーターの獲得に役立ちます。会員制サービスを提供するお店に最適。 |
勤怠管理 | スタッフの出退勤や労働時間を管理する機能。紙タイプのタイムカードと比べて勤怠データを効率的に収集でき、計算ミスを防げます。 |
発注管理 | 必要な商品の発注作業をサポートし、仕入れ業務を効率化する機能。 |
外部システムやサービスとの連携 | 会計ソフトや予約システムなど、他のシステムとデータ連携ができる機能。データの自動転送が可能になります。 |
各種ポイント・キャッシュレス決済との連携 | クレジットカードや電子マネー、QRコード決済など、様々なキャッシュレス決済と連携する機能。ポイントプログラムにも対応。 |

















ただし、利用するサービスによって搭載されている機能が異なる場合があるため、導入前に確認することが重要です。
iPadレジを導入するメリット5つ
iPadレジの導入は、次のようなメリットがあります。それぞれの特徴を把握しておきましょう。
- 低コストで導入できる
- 操作が簡単で初心者でも使いやすい
- 持ち運びが可能で場所を取らない
- クラウドでデータ管理ができる
- 拡張性があり、必要に応じてカスタマイズできる
低コストで導入できる
iPadレジは、他のPOSシステムと比較して初期費用が大幅に抑えられるため、低コストでの導入が可能です。
従来のPOSレジは専用機器やシステムの購入が必要で、初期費用が高額になることが一般的でした。しかし、iPadレジはiPadにアプリをインストールするだけで利用できるため、導入費用や設定にかかる手間が少なく、運用コストも抑えられます。

















iPadとインターネット環境があればすぐに導入可能なため、コストを抑えたい小規模店舗や新規ビジネスにも魅力的な選択肢です。
操作が簡単で初心者でも使いやすい
iPadレジは操作がシンプルで、初心者でもすぐに使いこなせるのが特徴です。
従来のレジシステムは、ボタンや機能が複雑で、慣れるまでに時間がかかることがありました。しかし、iPadレジは、タブレットの画面をタッチして操作するだけなので、直感的に使えます。

















例えて言うならスマホのアプリを操作する感覚に近いため、初めてレジを使う人でもスムーズに操作ができるでしょう。
画面も整理されていてわかりやすく、パソコンやレジの操作に不慣れな方や新しくお店を始めた方にも、おすすめできる選択肢です。
持ち運びが可能で場所を取らない
iPadレジは持ち運びができ、設置場所を選ばずに使用できるため、限られたスペースでも導入可能です。
従来のレジシステムは、大きくて場所を取ることが多く、固定されたカウンターにしか設置できないのが一般的でした。しかし、iPadレジは軽量で持ち運びが簡単なため、スペースの限られた場所でも活用できます。

















現金を収めるキャッシュドロアやレシートプリンター、決済端末などの周辺機器は必要ですが、インターネットに接続さえできれば、野外イベントやキッチンカーでの移動販売など、様々な場面で活用できるのが魅力です。
クラウドでデータ管理ができる
iPadレジは、売上や在庫などの情報をクラウド上で一元管理・分析することができます。
クラウドとは、インターネット上でデータを保存する仕組みで、iPadレジはクラウド上に自動的にデータを保存します。
そのため、どこにいてもスマホやパソコンからリアルタイムで売上状況を確認できます。

















お店にいなくても運営状況の把握が可能なのは便利ですね。
さらに、クラウド管理により、データが自動的にバックアップされるため、万が一のトラブルでもデータが失われる心配が少なく、安心して運用できます。
このように、クラウドを活用したiPadレジは、データの管理や分析を通じて、より効率的で効果的な店舗運営や事業戦略の立案に役立つでしょう。
拡張性があり、必要に応じてカスタマイズできる
iPadレジは拡張性が高く、基本の会計機能に加えて、売上管理や在庫管理、顧客管理などの機能を、あとからでも簡単に追加できます。
従来のレジシステムでは、機能の追加やアップデートに時間がかかることがありましたが、iPadレジはインターネット経由で自動的に更新されるため、常に最新の機能を利用できます。
また、新しい技術やサービスが登場しても、レジ本体を交換する必要がないため、長期的に活用できます。

















たとえば、店舗の規模拡大やキャッシュレス決済の導入など、必要に応じた機能追加が簡単にできるため、成長に合わせた利用が可能です。
iPadレジを導入する際の費用
iPadレジは低コストで導入が可能ですが、初期費用や月額料金(ランニングコスト)が発生することがあります。

















主な費用をご紹介します。
初期費用
iPadレジの初期費用は、必要な機器や利用するサービスによって異なります。
主にかかる費用は以下の通りです。
名称 | 費用の目安 |
---|---|
iPad本体 | 約40,000円〜80,000円 |
レシートプリンター | 約40,000円〜50,000円 |
キャッシュドロア | 約15,000円〜50,000円 |
バーコードリーダー | 約3,000円〜60,000円 |
専用スタンドやホルダー | 約3,000円〜10,000円 |
すでにiPadを所有している場合は、iPad本体の購入費用を抑えられますが、持っていない場合は新たにiPadを購入する必要があります。
また、店舗によっては、レシートプリンターやキャッシュドロア、バーコードリーダー、専用スタンドといった周辺機器が必要になることもあります。

















周辺機器の購入費用も、初期費用として考慮することが大切です。
iPadレジの初期費用は、他のPOSシステムに比べて低めですが、必要な機器やサービスによって費用が変動するため、導入前に詳細を確認しておきましょう。
周辺機器の具体的な役割については、こちらの記事で詳しくまとめています。併せて参考にしてください。
月額費用(ランニングコスト)
iPadレジの月額費用(ランニングコスト)は、利用プランや選ぶアプリによって変わります。多くのiPadレジアプリには「無料プラン」があり、基本的なレジ機能だけなら、初期費用のみで運用できる場合も多いです。
ただし、売上管理や在庫管理、顧客管理など、より高度な機能が必要な場合は、有料プランへの切り替えが必要になることがあります。

















これらの有料プランは、月額で数千円〜1万円程度が一般的です。
さらに、複数店舗で利用する場合やサポート体制が充実したプランを選ぶと、月額費用が高くなる傾向にあります。
また、キャッシュレス決済を導入する際には、決済手数料が別途かかるため、これもランニングコストに含めて考える必要があります。
iPadレジは無料アプリ「スマレジ」がおすすめ
iPadレジの導入を考えているなら、無料アプリ「スマレジ」がおすすめです。
スマレジは、iPadにインストールして使えるレジアプリで、スタンダードプランは月額無料。1店舗での利用に限られますが、商品登録、売上管理、在庫確認など、基本的なレジ機能を無料で利用できる点が魅力です。
スマレジの主な特徴は、以下の5つです。
- 様々な業種に対応した機能が充実
- 無料プランでも基本的な機能が使える
- 高機能かつ柔軟性の高いPOSレジ
- サポート体制が手厚い
- インボイス制度にも対応している
スマレジは、店舗の成長に応じて有料プランへ切り替えが可能なため、長期的な利用を視野に入れられる点もポイントです。

















初めはコストを抑えて無料プランを活用し、店舗数が増えた際には、複数店舗の管理や売上分析といった高度な機能を追加することもできます。
小規模店舗から大規模店舗、あらゆる業種にも柔軟に対応できるのが、スマレジのメリットです。
また、スマレジはオンライン相談やショールームでの体験が可能で、導入前に無料の資料請求ができるため、安心して検討を進められます。
スマレジの評判や詳細については、こちらの記事で詳しくまとめていますので、併せて参考にしてください。
iPadレジの導入に活用できる補助金・助成金制度
iPadレジの導入費用を抑えたい場合には、国や自治体が提供する補助金や助成金制度を活用することが有効です。
これらの制度は店舗支援を目的として提供されており、条件を満たせば返済不要の資金が受け取れるため、導入コストの負担を軽減できます。
ただし、補助金や助成金を受け取るには事前の申請が必要です。お店の業種に合った制度を調べ、うまく活用しましょう。
2024年時点で、POSレジの導入に利用できる主な補助金・助成金には以下の5種類があります。
- IT導入補助金
- 業務改善助成金
- 働き方改革推進支援助成金
- 小規模事業者持続化補助金
- ものづくり補助金

















各制度は、申請条件や補助額、補助率などが異なるため、お店の規模や業種に合ったものを選び、適切に活用することが大切です。
POSレジ導入に活用できる補助金や助成金については、こちらの記事で詳しくまとめています。併せて参考にしてください。
iPadレジを導入する際の注意点
iPadレジは手軽で便利ですが、いくつかデメリットもあります。導入を検討する際には、以下の点に注意しましょう。
- インターネット接続が必要
- システムエラーが発生する可能性がある
- 専用レジと比べて耐久性が低い
- 導入時に細かな設定が必要
インターネット接続が必要
iPadレジを使用するには、インターネット接続が必要です。
iPadレジは売上や在庫データなどをクラウドで管理するため、情報をリアルタイムで保存・確認するには常にインターネット接続が必要になります。

















一部のレジアプリではオフライン利用も可能ですが、基本的には安定したインターネット環境が不可欠です。そのため、Wi-Fi設定や通信環境を事前に整えておくことが重要です。
システムエラーが発生する可能性がある
iPadレジはタブレットやアプリ、ネットワークを介して動作するため、タブレットの不具合、アプリのバグ、ネットワークの接続不良や遅延が原因でシステムエラーが発生する可能性があります。
こうしたトラブルに備えるため、オフラインでも使えるシステムを選んだり、予備の通信回線を用意する、サポートが充実しているレジシステムを選ぶなどの対策を検討しておくと安心です。

















事前にトラブルの際の対応策を準備しておくことで、問題が起きても迅速な対応が可能となり、安心して運用を続けられます。
専用レジと比べて耐久性が低い
iPadは精密機器であり、専用レジ端末ほどの耐久性はありません。
長時間の頻繁な使用や衝撃に弱く、破損や故障のリスクがあります。また、屋外での利用では水濡れにも注意が必要です。
iPadレジを安全に使うためには、保護ケースやスタンド、画面フィルムを用いるといった対策が効果的です。

















定期的なメンテナンスやバックアップも欠かさず行いましょう。
導入時に細かな設定が必要
iPadレジはアプリをインストールするだけで簡単に使い始められますが、実際の運用には商品の登録や支払い方法、売上管理などの設定が必要です。
初めての場合、設定に少し時間がかかるかもしれませんが、一度設定すれば日々の業務を大幅に効率化できます。
まとめ
iPadレジには以下のようなメリットがあります。
- 低コストで導入できる
- 操作が簡単で初心者でも使いやすい
- 持ち運びが可能で場所を取らない
- クラウドでデータを管理できる
- 拡張性があり、必要に応じてカスタマイズできる
iPadレジを導入して、スムーズで効率的な店舗運営を実現してください。