太陽光発電を一般家庭にも導入しようとする需要が高まっている中、注目を集めているのが家庭用蓄電池です。昨今では災害対策への関心から、太陽光発電と合わせて蓄電池の導入を検討する人も増えてきました。家庭用蓄電池はさまざまなメーカーから販売されているため、「各メーカーの蓄電池について詳しく知りたい」と考えている人も多いのではないでしょうか。
この記事は、家庭用蓄電池業界で累積販売台数の多いニチコンの蓄電池について紹介していきます。ニチコン蓄電池の特徴や料金相場、また購入の際の注意点についてもまとめました。蓄電池導入を検討している人はぜひ参考にしてください。
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ニチコンの蓄電池とは?おすすめの人と4つの特徴
※画像引用元:ニチコン公式HP
ニチコンは京都に本社を構える企業で、主に家庭用蓄電システムや電子デバイスなどの開発・販売をおこなっています。以前は、性能は良いけど価格帯が少し高いというイメージのメーカーでしたが、新商品の登場によって一般住宅にも導入しやすくなりました。今後さらにニチコンの家庭へのシェアは拡大しそうです。
ニチコンの蓄電システムは、手軽に蓄電池を導入したい人にとっておすすめなメーカーと言ってよいでしょう。
- 性能重視でハイスペック
- トライブリッド蓄電システム採用
- 選べる経済モードとグリーンモード
- 急な停電への対応に強い
ニチコンの蓄電池はこんな人におすすめ
- 高性能な家庭用蓄電池が欲しい人
- 電気自動車の導入を検討している人
- 売電・生活用と場面に応じた使い分けができる蓄電池が欲しい人
- 災害時の備えとして蓄電池が欲しい人
ここからは、ニチコン蓄電池の4つの特徴について詳しく解説していきます。
性能重視でハイスペック
ニチコンの蓄電池は、高い性能性とさまざまな便利機能があることで知られています。製品によって異なりますが、以下のような性能・機能が備えられています。
- 酷寒地域や南側の設置も可能
- 蓄電システムのエラー発生状況を見守る「見守りサービス」
- 天気や使用状況をAIが予測し蓄電システムをコントロールする「AI自動制御」
10kWh以上の大容量タイプのラインナップが豊富ですが、小型タイプの販売もおこなっています。
トライブリッド蓄電システム採用
ニチコンの蓄電池はトライブリッド蓄電システムという形を採用しています。トライブリッド蓄電システムとは、家庭用蓄電池・太陽光発電・電気自動車を連携させるシステムのことです。例えば、太陽光発電でつくった電力を電気自動車に移動させることで、電気自動車のエネルギーを自家製でまかなうことができます。
トライブリッド蓄電システムを採用している企業はまだ少ないため、ニチコン蓄電池の大きな特徴となっています。電気自動車を持っている人や導入を検討している人におすすめです。
選べる経済モードとグリーンモード
ニチコンの蓄電池は場面に応じて経済モードとグリーンモードの2種類から選ぶことが可能です。
経済モードは売電優先で使う際に適したモードです。電気の使用量が少ない日中や、もともと売電目的で蓄電池を購入した場合におすすめのモードとなっています。グリーンモードは自家消費を優先したモードです。日中に電気を使うことが多かったり、卒FIT後の売電価格が下がった時期に使用したりする場合の利用が適しています。モードの切り替えは室内リモコンで簡単に行えます。
売電用と生活用といったように、場面に応じて使い分けができる蓄電池が欲しい人におすすめの機能です。
急な停電への対応に強い
ニチコンの蓄電池は容量が大きい製品が多く、常時30%は蓄電をしてくれる仕様になっているなど、停電への対応に強い点がポイントです。ただし、製品によって仕様は異なるため、購入時にはその製品の仕様を必ず確認しましょう。
また、ニチコン蓄電池の製品の中には、AIが気象情報と連動して停電に備える「気象警報対応運転サービス」が付いているものもあります。気象警報が出た際に自動で充電を開始してくれるなど、災害時の備えとしても活躍してくれるでしょう。
ニチコンの蓄電池の料金相場は?型番ごとに料金を紹介
ニチコンの蓄電池の料金相場はいくらくらいになるのでしょうか。結論から言うと300~400万円ほどが相場となっているようです。ニチコンは大容量タイプの蓄電池をメインに展開しているため、料金相場は高い傾向にあります。
しかし、小型タイプをはじめ製品によっては100~200万円程度で売られている製品もあるため、目的に合わせて選ぶことが大切です。それぞれの製品の料金を性能とともに解説していきます。価格帯の低いモデルもあるため、性能面を比較して目的に合った製品を検討してみてください。
ESS-T3シリーズ | ESS-T2シリーズ | ESS-E1シリーズ | ESS-H2シリーズ | ESS-U2X1 | ESS-U3S1J | |
料金 | 1,200,000円~ | 1,000,000円~ | 1,800,000円~ | 4,200,000円~ | 4,000,000円 | 1,390,000円 |
容量 | 4.9/7.4/9.9/14.9kWh | 8.0/4.0kWh | 7.7 / 9.7kWh | 12.0kWh | 16.6kWh | 4.1kWh |
特徴 |
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本体保証 | 15年 | 15年 | 15年 | 15年 | 10年 | 10年 |
※2024年5月時点でのメーカー希望小売価格(税抜価格)
参考: ニチコン公式サイト「 製品一覧」
太陽光発電と蓄電池の料金相場を解説したこちらの記事もおすすめです。
「【専門家監修】太陽光発電と蓄電池の価格相場|補助金制度や初期費用を抑えるコツも解説」
ESS-T3シリーズ
ESS-T3シリーズは高性能、高出力モデルで、太陽光発電システム、蓄電池、電気自動車に対応した「トライブリッド蓄電システム」を採用しています。最小4.9kWhから最大14.9kWhまで選んで組み合わせることができ、最適な容量に調整できます。必要に応じて後から増設することも可能です。
また、4.9kWhでは約半日、14.9kWhでは約1日半の電力供給が可能なため、災害時にも安心の容量を備えています。製品保証と容量保証はともに15年間です。屋内外の両方に対応しているため、住宅の環境に合わせて設置できます。
ESS-T2シリーズ
ESS-T2シリーズはESS-T3シリーズ同様、電気自動車にも使えるトライブリッド蓄電システムです。ESS-T2シリーズにはパワーコンディショナ機能がないため、既設の太陽光発電パネルやパワーコンディショナに、新しく蓄電池を追加したい場合に向いています。
カスタマイズ性が高いシリーズなので、今後電気自動車を使うかどうかわからない人にもおすすめです。
ESS-E1シリーズ
ESS-E1シリーズはこれから太陽光発電システムを導入する家庭に向いている製品です。ハイブリッド蓄電システムやV2H連携が可能な発展型太陽光パワーコンディショナを採用しています。蓄電池ユニットは屋外専用で、7.7kWhのES-E1M1と、9.7kWhのES-E1L1から選べるのが特徴です。
また、見守りサービス、気象警報・早期注意情報自動制御、AI自動制御など便利な無料サービスにも申し込みができます。
ESS-H2シリーズ
ESS-H2シリーズはニチコンの蓄電池のなかでも大容量・高出力な製品です。ラインナップのなかでも高額ですが、12.0kWhの容量で「全負荷」、「200V」に対応。災害や停電にも備えられます。寒冷地の利用や南側設置も可能な設計です。
「気象警報対応運転サービス」という、気象警報に合わせて満充電にするサービスに無料で加入できるので、組み合わせれば災害時の備えを強化できます。
ESS-U2X1
ESS-U2Xシリーズは容量が16.6kWhと超大容量タイプのモデルです。蓄電の容量にこだわりのある人におすすめのモデルとなります。大容量タイプは災害時に非常に役立つので、災害の備えとしての購入を考えている人にもおすすめです。国内外のさまざまな太陽光発電システムと互換性があります。
停電に備え、常に30%の蓄電を確保してくれる仕様になっています。24時間見守りサービスによる監視も可能です。
ESS-U3S1J
お手頃なモデルから試してみたい人や、コンパクトで簡単に設置できるモデルを探している人におすすめなのが、超小型かつ軽量に特化した単機能の蓄電システムESS-U3S1Jです。大がかりな工事を必要としないため、今ある太陽光発電システムに蓄電池を追加したい人にもおすすめします。
コンパクトなモデルでも性能は高く、夜間の利用にも十分な蓄電容量4.1kWhと、10年の長期保証、「重塩害地域」へも対応と使いやすい設計になっています。
ニチコンの蓄電池を安く利用する3つの方法
ニチコンの蓄電池は高性能でですが、家庭用蓄電池の中では比較的高価であることが分かりました。しかし、ニチコンの家庭用蓄電池には安く購入する方法があります。ニチコンの蓄電池をお得に買うにはどうすればよいのでしょうか。3つの方法をご紹介していきます。
家庭用蓄電池補助金を使う
家庭用蓄電池の設置に対して国や自治体が補助金を出してくれる制度があります。この制度は期間が決まっているため、タイミングを見て購入するとよいでしょう。令和4年度のニチコンの蓄電池には、DER(VPP)の補助金が対応しています。DERの補助金の対象になるには条件を満たしている必要があります。条件には以下のようなものがあります。
- 年間1週間ほどの実証事業に3年間参加する
- 補助金の対象となる家庭用蓄電池・太陽光発電機・HEMSがそろっている
条件を満たさないとDERの補助金の対象にはならないため注意しましょう。なお、地方自治体が別の補助金制度を用意している場合もあるため、自分の住んでいる地域にも補助金制度があるか調べておくとよいでしょう
太陽光発電と蓄電池で使える補助金を解説したこちらの記事もおすすめです。
「【令和6(2024)年度】太陽光発電と蓄電池の補助金最新情報|注意点も解説◆専門家監修」
ローンで購入する
蓄電池は高額なため、ローンを組んで購入することも可能です。ローンで購入すると初期費用を抑えることができます。住宅購入と同時に家庭用蓄電池を導入する場合は、住宅ローンに組み込むこともできます。
また、金利が気になる場合はソーラーローンを活用するのもおすすめです。ソーラーローンは太陽光発電を導入する際に利用できる融資ですが、太陽光発電が導入されている家庭であれば蓄電池にも併用できる場合があります。低い金利でローンを組めることが多いため、検討してみるとよいでしょう。
![髙島さん](https://news.mynavi.jp/taiyoko/wp-content/uploads/2023/10/kansyu-takashimasan.webp)
ローンを活用することで、月々の負担を減らせます。また、個人の与信に不安がある方にはPPAもあります。ただ、PPAは商流が1つ増えるため、マージンが取られ、結果として割高になることもあるでしょう。
型落ち商品を買う
最新の蓄電池にこだわりがなければ、型落ち商品を狙って買うという手段もあります。最新の機能が付いていないなどのデメリットはありますが、型落ち商品でも蓄電はしっかりできるため、購入費用を抑えたい人にはおすすめです。型落ち製品購入の際は、その製品のスペックや機能を確認してから購入に踏み切りましょう。
ニチコンの蓄電池を利用するときの注意点は?
ニチコンの蓄電池を購入する前に覚えておきたい注意点が3つあります。価格、設置場所、売電についての注意点をそれぞれ詳しく解説していきます。自分が蓄電池を導入する際のデメリットはないか、購入前に確認しておきましょう。
価格が高い
ニチコンの蓄電池は高性能であるため、料金相場は高めになっています。ニチコンの場合は、大容量タイプの製品が多くミドルクラスの製品が少めです。そのため料金相場も高めで、導入のハードルが高い傾向にあります。
また蓄電池の導入には、本体価格のほかに工事費用の負担も必要になる点も頭に入れておく必要があります。購入にかかる初期費用を節約することは可能ですが、それなりの金額が必要である点は覚えておきましょう。
設置スペースが必要
蓄電池は屋外に設置スペースが必要な場合がほとんどです。ある程度のスペースを確保できないと導入自体が不可となります。ニチコンの蓄電池は大容量タイプがメインとなっているため、それなりの設置スペースを準備する必要があります。
屋外への設置が難しい場合は、設置工事不要な他社の製品を選ぶ必要があります。あるいは、過去にポータブルタイプも販売していたため、今後新しくポータブルタイプが出る可能性もないとは言い切れません。ただし、ポータブルタイプは工事必須の大容量タイプよりもはるかに蓄電容量が少ないのが一般的です。
売電に向いていない
ニチコンの蓄電池では、売電によって利益を出すのは難しいという大きなデメリットがあります。ニチコンの蓄電池は初期費用が高い製品が多いです。そのため売電によって毎年10万円儲けたとしても、蓄電池のバッテリー寿命である15年では費用を回収しきれない可能性が高いです。
ニチコンの蓄電池は、売電目的よりも災害時の対応や電気代の節約のために活用するのが目的という人におすすめです。また、売電目的であれば、大容量タイプではなく小型タイプを選ぶという手段もあります。
まとめ
ニチコンの蓄電池は、性能が高く災害時にも役立つ家庭用蓄電池を求めている人に特におすすめです。保証期間も長いため、安心して利用できるというメリットもあります。また、単機能型蓄電池や小型軽量タイプなどさまざまな仕様の商品も展開しているため、自分の生活や目的に合う製品を見つけることができるでしょう。
ニチコンの蓄電池が自宅に合っていると感じたら、ぜひ導入を検討してみてください。購入の際は、家庭用蓄電池導入に仕える補助金制度やソーラーローンの利用も検討してみましょう。
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