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カスペルスキーのVPN機能とは?その評判や無料版・有料版の違いを解説

さまざまな場所で、Free Wi-Fiのホットスポットが提供されるようになりました。上手に利用すれば出先で携帯電話回線の通信データ量を節約できる嬉しいインフラですが、Free Wi-Fiにはやりとりするデータを傍受されるといったリスクがつきまとうのも事実です。

そして、このリスクをカバーするために注目を集めているのが、VPNサービスです。

この記事ではカスペルスキーが提供するVPNサービスカスペルスキーVPN セキュアコネクションについて、以下の観点でまとめていきます。

  • カスペルスキーVPN セキュアコネクションとは
  • そもそもVPNとはなんぞや
  • セキュアコネクションの評判
  • カスペルスキーVPNサービスが適しているユーザータイプ

普段、街中のFree Wi-Fiスポットを利用する機会が多い方は、ぜひ参考にしてください。

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カスペルスキーのVPN機能「セキュアコネクション」とは?

カスペルスキーVPN セキュアコネクション」とは、カスペルスキーセキュリティのオプション機能として用意された独自のVPN通信を実現するためのソフトウェアです。

カスペルスキーセキュリティ本体とは完全に分離したアプリケーションとして構成されているため、セキュリティソフトとしてカスペルスキーを使っていない方でも導入できるようになっています。

独立した製品・ライセンス体系のため料金も別になりますが、カスペルスキーセキュリティ本体には無償で利用可能な容量制限付きVPN機能も付属していますので、すでにカスペルスキーセキュリティを利用している方はそちらで使い勝手を試してみると良いでしょう。

そもそもVPNって何?

VPNはVirtual Private Networkの略で、直訳すると仮想専用線となります。ソフトウェア的な工夫で通信経路の安全性を引き上げ、通信内容の傍受を困難にした接続方法の一種です。

実質的に、あたかも通信相手との間にそれ専用の回線を引いたかのような状況が生まれるため、Virtual Private Networkとの名前が付けられています。

回線の経路の高い安全性確保や十分な実効転送速度を確保するために、自分・自社専用の回線を利用するケースがあり、こういった回線は専用線と呼ばれます。

これに対し、一般的にインターネットを利用するために引かれた回線は、同じ回線の帯域を複数ユーザーで共有して利用する形になっています。通信経路を複数のユーザーでシェアすることなどからも、通信経路が完全に独立して守られる形にはなっていません。物理的な「線」だけでなく通信経路すべてのどこかから通信内容を傍受されるリスクを抱えているわけです。

この状態を、これをソフトウェア側の技術で解決しようとする仕組みがVPNです。

従来、VPNは主にインターネット経由で特定の会社の社内ネットワークに安全に接続するために使われていました。ですが、スマートフォンなどの普及とFree Wi-Fiの増加、加えて個人の通信の安全性にも注目が集まるようになった昨今は、個人もVPNの活用を考えた方が良いケースが増えてきています。

従来のVPNとカスペルスキーVPNとの違い

従来のVPNとカスペルスキーVPNには、機能的に少し違いがあります。元々、VPN接続は会社のイントラネットとそのネットワークの外にある自宅のPCなどを安全に接続されるためだけに使われていました(通信元・接続先が固定)。

それに対して、今の多くのVPNサービスは、「プロキシーサーバ」のように働きます。暗号化などの技術により「通信経路の安全性を確保して情報の傍受を防ぐ」という目的は同じですが、カスペルスキーVPNなどの独自VPNサービスの場合は、通信相手は一切限定されていません。

また、接続先からは通信元がVPNサービス提供会社のサーバになったように見えるため、通信を行なったユーザーの匿名性を確保できる利点もあります。

つまり、カスペルスキーVPNのようなサービスは、VPNのサーバまでの通信経路を暗号化などの技術で守りつつ、その通信経路自体も(事実上)隠せるサービスということですね。

カスペルスキーのVPN機能「セキュアコネクション」の特徴

ここからは、カスペルスキー社が提供する「カスペルスキーVPN セキュアコネクション」の特徴について、詳しく解説していきます。

高速VPN

VPN通信は暗号化などの手順が増えるため、インターネットでの「素の」平文での通信よりも実効通信速度が落ちます。また、VPNを提供するサーバを必ず経由することになるため、そのサーバの処理能力、接続回線の帯域の限界により、思ったような速度で通信が行えないこともあり得ます。

そういった制限はあるものの、カスペルスキーVPNで使用しているVPN実現のためのミドルウェアは、2019年の評価で世界最速との称号を受けています。(Hotspot Shieldのテクノロジーを採用)

通信速度の低下を、限りなく抑えたVPN通信が可能です。

多数のVPNサーバ

カスペルスキーVPN セキュアコネクションのVPN接続は、世界30カ国以上のドメインに存在するサーバを選択可能になっています。

ネットサービスの中には接続元のIPアドレスがどの国のものかを見分けて利用可能なユーザーを制限しているものもありますが、サーバのロケーションを上手に活用することでそういった制限を回避することも可能です。

カスペルスキーセキュリティの利用者は無償で容量制限付きのプランを利用可能

カスペルスキーセキュリティVPN セキュアコネクションは、カスペルスキーの総合セキュリティ製品である「カスペルスキーセキュリティ」にも無償版が同梱されています。

カスペルスキーセキュリティをお任せでインストールするとセキュアコネクションも自動的にインストールされるため、VPN接続が可能です。

ただし、1日のVPN通信のデータ量に制限があり、データ量の上限は通常200MB/日。また、カスペルスキーのアカウントを作成してカスペルスキーVPN セキュアコネクションでもサインインをしておくと、1日あたりの通信データ量が100MB増量されます。

体験版的な位置づけではあるものの、必要な場合だけVPN通信に切り替えるよう使いこなせば、無償版だけでやりくりできるケースも多々あると思われます。

マルチOS対応

カスペルスキーVPN セキュアコネクションは、マルチOS対応の製品となっています。Windows系のみならず、MacOS、スマホ向けのAndroidOS、iOSでも利用可能です。

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カスペルスキー「セキュアコネクション」を実際に試した口コミ

実際にセキュアコネクションを利用して感じた内容は、以下の通りです。

良い点

  • ネットバンキングのサイトの判定で安全なネットワークと見なされる
  • 公衆無線LANホットスポット接続時の安全性・安心感の高さ

一般的なネット利用時よりも高いレベルのセキュリティが欲しいネットバンキングは、独自VPNサービスが最もマッチする利用方法の一つかもしれませんね。

「ノマドワーカー」なんて言葉が流行ったこともありましたが、外出先の公共無線LANを活用したビジネスを行なうには、独自VPNサービスは必須のインフラと言えるかもしれません。

いまいちな点

  • (必要なのはカスペルスキーセキュリティのみの時には)セキュアコネクション推しが邪魔

今回利用したのはカスペルスキーセキュリティに付随する無償の容量制限版でした。必要に応じて通常の接続とVPN接続を切り替えて利用していたのですが、通常利用時にセキュアコネクションの案内がやや邪魔に感じました。

とはいえ、追加料金なしで利用できるわけですから、この点はある程度の割り切りが必要かもしれませんね。

セキュアコネクション利用者の評判は?

続いて、実際にカスペルスキーVPN セキュアコネクションを利用している方の口コミをご紹介します。

まずは、ポジティブなものから。

ネットバンキングサイト側が何を持ってして「危険」と判断したのかは分りませんが、このようにできるだけ高いセキュリティレベルを必要とされるシーンが、VPNを有効活用する最たるものと言えるでしょう。

上記のtweetが自宅のWi-Fiアクセスポイントを使っていたなら、「Wi-Fiの暗号化方式が古かった」といったケースが考えられるかもしれません。

こちらも、VPNを適用したい使い途の一つです。

公衆無線LANホットスポットでは、同じアクセスポイントに接続している端末はすべて「同じLAN」にぶら下がる形になります。同じWi-Fiを使っている端末同士はセキュリティレベルが元々1ランク下がっていることに注意しましょう。

続いて、ネガティブな反応を二つ。

カスペルスキーVPNの利用料金、高めに感じるユーザーもいるかもしれませんね。ただ、カスペルスキーのサービスに限らずどこのものでもVPNサービスってそれなりの利用料金がかかる仕組みになっています。

もっとも、カスペルスキーセキュリティと有償版カスペルスキーVPNの組み合わせで少しお得なプランが欲しい、という気持ちはとてもよく分ります。

VPN機能のオプションを持つセキュリティソフトがこの機能を推すのは、現在のネット環境を考えてみるとやむを得ないと言えなくもありません。

ネットを利用する端末の多くはスマートフォンになっていますし、出先でギガ節約のためにFree Wi-Fiを活用するユーザーも増えています。

そういった際の通信の安全性を高めるには、VPNが非常に有効です。

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無料版と有償版の違いについて

カスペルスキーVPNには、無料版と有償版が存在します。基本機能は一緒ですが、無料版にはいくつかの制限が付く形式です。

両者の違いを表にまとめると、以下のような結果となります。

機能 無料版 有料版
VPN通信量 200MB/日 無制限
サーバロケーション 1 40以上
最速VPNサーバ 自動選択
キルスイッチ
スマートプロテクション
強力な暗号化方式
スクロールできます

最大の違いは、一日に通信できるデータ量でしょうか。無料版は通常200MB/日なのに対して、有償版はデータ量が無制限になります。(セキュアコネクションでカスペルスキーアカウントにサインインすると300MB/日に増量)

加えて、無償版ではサーバロケーションが1カ国に固定され、最も速い通信経路の自動選択も行なわれません。何らかの理由でVPN通信のコネクションが失われたときに通信を遮断するシステムも有効化されていません。

外出先で通信データ量節約のために公共無線LANやFree Wi-Fiのホットスポットを多用している方は、有償版のデータ量無制限が大きな選択理由になると思います。重要データのみVPN通信に切り替えることでデータ量の節約は可能ですが、やはりどうしても操作は面倒です。さらに、つい「うっかり」の事故も考えられます。

また、他の国限定のサービスを必要としているユーザーも、VPNのサーバロケーション変更が可能な有償プランをチョイスした方が良いでしょう。

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「セキュアコネクション」のインストール方法や使い方を解説

続いて、カスペルスキーVPN セキュアコネクションのインストール方法、使い方をまとめます。

Windows版でも、セキュアコネクションはカスペルスキーセキュリティとは別プログラムとして提供されています。そのため、ダッシュボードは非常にシンプル。使いこなしで迷うことは少ないでしょう。

インストール方法

まずは、インストール方法です。

カスペルスキーセキュリティをインストーラーのお任せ設定で導入している環境には、自動的にカスペルスキーVPN セキュアコネクションも導入済みになっているはずです。すでにカスペルスキーセキュリティを利用中のユーザーは、インストール部分をスキップしていただいて構いません。

Windowsパソコンでセキュアコネクションのみを単独で導入する際には、次のページからインストーラーをダウンロードします。

Android、iOS向けのアプリはそれぞれの公式アプリストアで「カスペルスキーVPN セキュアコネクション」で検索するのが早いでしょう。

MacOS向けについては公式アプリストアに「Kaspersky fast & secure VPN」でソフトが収録されています。

使い方

カスペルスキーVPN セキュアコネクションの使い方は、非常に簡単です。VPN機能を有効化するだけで良ければ、以下画面の真ん中のボタンをONにするだけでOK。

これだけで通信経路のセキュリティレベルをグッと引き上げることができます。

通常の有線接続や自宅に設置したWi-Fiアクセスポイント経由の接続、スマートフォンでの携帯電話回線経由のネットワークアクセスならば、VPNを有効化する必要はあまりないでしょう。

一般的には、Free Wi-Fiのネットワークに接続して何らかの個人情報のやりとりを行なうケースでVPNを有効化するのが、効果的な利用方法です。また、ビジネスユーザーが外出先の公共Wi-Fiに接続して仕事のやりとりをする際は、VPNがほぼ必須と考えた方が良いでしょう。

「VPNのコネクションが失われ接続ができないケース」の安全のために通信を遮断する「キルスイッチ」も、この画面から有効化できます。

ただし、キルスイッチを利用するためには有償版へのアップグレードが必要です。(カスペルスキーセキュリティ同梱の無償版の場合)

他にも、「安全ではないWi-Fiネットワークに接続した際に自動的にVPN通信に切り替える」「指定した条件にマッチするWebサイトでは自動的にVPN接続に切り替える」といった指定が行えるようになっています。

まとめ

インターネットを利用する端末の主流がスマートフォンなどのモバイル機器に移行し、Free Wi-Fiなどの公共無線LANを利用する機会が増えたことから、VPNサービスにも少しずつ注目が集まってきました。

外出先で公共のWi-Fiを利用する際に、通信内容を盗まれないための対応策として導入を検討した方が良いケースも増えているはずです。

カスペルスキーVPN セキュアコネクションは、カスペルスキーセキュリティ本体を利用していない方でも申し込み可能。また、カスペルスキーセキュリティを利用している方なら追加料金なしで1日最大300MB利用できます(サインインしている場合)。

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また、機能が非常に豊富なノートン 360には、最初から容量無制限のVPN機能が搭載されています。1つのソフトにまとめたい方は、こちらも併せて検討してみてはいかがでしょうか。

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この記事を監修した人

元某大手電機メーカーのプログラマ。
MS-DOS時代からのPCヘビーユーザーでデジタルガジェット大好き人間です。写真、音楽、読書、ゲームなどすべての趣味がPCを中心に回っています。実体験も交えたノウハウでセキュリティソフトの実際をご紹介します。

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