20代前半を大阪・北新地のキャバクラ、クラブで過ごし、36歳の現在は銀座のクラブに勤務している筆者ですが、最近のお金持ちはおじさんなのにおじさんらしくないというか、マダム世代の女性と同じくらい美容に力を入れる方が増えたと感じています。
歯科クリニックに通い、薄毛対策は怠らず、体型管理もバッチリ、といった従来の基本的な"身だしなみ"に加え、現在はヒゲ脱毛、エステ、果てには「痩せ薬」に手を出す男性まで続出しています。
お金持ちの間で一大ブームになりつつある「美容」について解説します。
アートメイクにセラミック治療、まるで引退した野球選手のような風貌のおじさんたち
筋トレによるボディメイクや、時計、高級外車、貴金属などの装備品を揃えるといったマッチョな方向へ逸脱した昭和、平成のお金持ちとは異なり、令和のお金持ちの間では「美容」が一大ブームになりつつあります。
アイブロウを整えてアートメイクをしていらっしゃる方、プチ整形でぱっちりとした目元を手に入れた方、セラミック治療で真っ白な歯を手に入れた方など、まるで引退した野球選手のような風貌のおじさんも、ちらほらいらっしゃいます。
お店の営業終了後にアフターへ出かけるとしても「太りたくないから」と、食事は一切口にしません。ダイエット中の女の子のようなストイックさを感じます。精神的・肉体的な強さに加え、おじさんも「美しさ」を重視する時代なのでしょうか。
ついには「痩せ薬」に手を出す男性も
先日、10年来のお客様にお会いしたら、見違えるようにお痩せになっていらしたので「どうしたの?」と聞くと、「ダイエットで痩せ薬を打っている」とのこと。
その薬には食欲を減退させる効果があると言い、彼は「食事は1日1回、飲み物だけで済ませている」「1カ月で8キロ痩せた」とおっしゃっていました。働き盛りの男性が1日1食、それも飲み物だけで過ごすなんて。とても心配になってしまいました。
しかし、タバコもお酒も深夜のラーメンもやめない、不摂生の塊みたいな成人期を過ごしたであろうおじさんたちが、なぜ今さら過剰なダイエットに熱心になっているのでしょうか。
一部では「キャバ嬢の間で痩せ薬が普及しすぎた結果、キャバクラに通う男性が感化されている」なんてことも囁かれています。