医師としてのべ30万人以上の話を聞き、治療にあたってきた著者の奥田昌子氏が、欧米人とは異なる日本人の体質に合った痩せ方を明らかにした『これをやめれば痩せられる』(東洋経済新報社)。この記事では本書の中から、具体的なダイエットのNG習慣とその理由、改善策を紹介します。

今回のテーマは「最速でやめたいNG習慣/毎日体重計に乗っている」

最速でやめたいNG習慣/毎日体重計に乗っている

レコーディングダイエットというダイエット法があります。レコーディングとは、「記録、保存」という意味で、いうなれば、ダイエット日記です。

ダイエットは山あり谷あり。ときにゴールを見失い、「頑張ったって無意味なんじゃないか」とか「なんだか疲れちゃったな」と、弱気になることもあるでしょう。そんなとき、記録を続けていれば、自分の目的地と現在地が一目瞭然なので、あとちょっとだけ続けてみよう、と、あらためて意欲を高めることができます。

私も、ダイエット日記をつけるのに賛成です。1週間ぶんの予定が書ける、24時間表記のスケジュール帳を用意して、食事の内容と量、運動の種類と運動時間、起床時間と就寝時間、そして外出時間と帰宅時間を記載しましょう。まずは2週間。私は、必ずしも体重は記録しなくてよいと思っています。その理由は、あとでお話しします。

2週間後に読み返すと、いろいろなことが見えてきます。

たとえば、食事の量はそれほど多くなくても、そのあいだを甘いものでつないでいませんか。口の中で溶けるキャンディやアイスクリーム、清涼飲料水などは、ブドウ糖が即座に吸収されるため、一瞬で満足感が得られます。その反面、ブドウ糖が中性脂肪に変わりやすくなります。

寝るのが遅くなった日の翌日は、何を食べていますか。非常事態は翌日にとどめて、その後、挽回につとめましたか?

用もないのに、コンビニに寄るのが日課になっていることは? 1本で60キロカロリーの缶コーヒーを飲まないと1日が始まらない、という人は、1年で21900キロカロリーになり、それだけで3キログラム以上太ります。

帰りが遅かった日は、はなからあきらめて、一切運動しなかった、なんてことはありませんか。

私流のダイエット日記の目的は、自分の生活を客観的にながめて、改善につなげることです。スケジュール帳を使うことで、「自分が痩せない理由はこれか!」と、生活リズムと食生活の因果関係をつかみ、隠れたNG習慣をみつけることができます。

体重をはかるのは、1か月に一度で十分です。痩せることが最終目標なのに、体重にこだわる必要はないというのは、結果より行動を意識するのが大切だと思うからです。

どんなことでも、想定どおりに進むばかりではありません。とくに皆さんは、大きな夢を描いてダイエットに取り組んでいるのですから、すんなりとはいかず、スランプにみまわれることだってあります。

そんなとき、結果ばかり気にしていると、数字に頭を支配され、目的を見失い、根拠の乏しいダイエット情報に振り回された挙句、燃えつきることになりがちです。

だからこそ、数字ではなく、日々の行動に目を向けてください。ダイエットを継続し、成功させるためのひけつは、「小さな成功体験を積み重ねる」ことです。体重を書く欄の代わりに、メモ欄を作り、その日の「よかったこと」「頑張ったこと」を書きましょう。

「今日は缶コーヒーを買わなかった」「ランチのご飯を小盛りにしてもらった」「食事のときにスマホを見なかった」「雨だったから、部屋でストレッチを20分やった」で、よいのです。

一つ一つは小さな行動でも、自分が誠実に頑張っていることが感じられ、記録しながら、誇らしく、嬉しくなるでしょう。このメモ欄に書きたいから、明日は駅で階段を使おうかな。タバコやめたら、みんなびっくりするだろうな。思いを巡らすと心がはずみます。

小さな行動を喜びながら、自分で決めたことを淡々とこなしていく。おそらく、これが最強のダイエット法であり、いつか皆さんを目的地に連れて行ってくれます。

『これをやめれば痩せられる』(奥田昌子/東洋経済新報社)

ファスティング、ケトジェニック、糖質制限……、巷にはダイエットにまつわる情報があふれています。いくつか試してみたけど効果が出なく挫折したり、SNSで話題のエクササイズも習慣化できず続かなかったりする方も少なくありません。健康志向の高まりの陰で、自己判断による危険な方法で減量に取り組んでしまう人も増えています。本書では、ダイエットのためにやることを増やす「足し算思考」ではなく、ムダをはぶく「引き算思考」を長く続けることで減量成功を目指します。具体的なダイエットのNG習慣をランキング形式で紹介し、その理由と改善策を分かりやすく解説します。さらに、医師としてのべ30万人以上の話を聞き、治療にあたってきた著者の奥田昌子氏が、欧米人とは異なる日本人の体質に合った痩せ方を明らかにします。ダイエットを始めたいけれど何から手をつければ良いか分からない方、 健康診断の結果を見て痩せなければと思っている方、必読の一冊です!