皆さんのご家庭では、冷凍食品をどれくらい利用しているだろうか。最近の冷凍食品は種類も増え、何より一昔と比べてとても美味しくなった。もちろんモノにもよるが、食卓の主菜として副菜として、十分なクオリティを持っている。
6月上旬にパナソニックから発売された「スチームオーブンレンジ ビストロ NE-UBS10D」(実勢価格:16万円前後)は、そんな冷凍食品を調理する機能を強化したスチームオーブンレンジの新製品。これまで不可能だった、「未油調」の冷凍食品を調理できるようになった「おまかせ熱風フライ」機能が最大のポイントだ。
ここでいう未油調とは、油で揚げていない冷凍食品のこと。たとえば、白身魚の切り身にパン粉をまぶして冷凍したような食品だ。家庭で「揚げる」手間はかかるが、そのぶん安い。業務用スーパーをのぞくと、大量の未油調冷凍食品がリーズナブルな価格で売られている。利用したことのあるご家庭も多いと思う。
パナソニックいわく、「未油調の冷凍食品を調理する機能を持ったレンジ製品は業界唯一」とのこと。従来モデルでも、揚げ物(常温/冷蔵)のあたため、専用レシピで手作りしたもの(冷蔵/冷凍)を揚げる調理には対応していたが、市販の未油調冷凍食品を仕上げることはできなかった。
では新型のNE-UBS10Dで未油調の冷凍食品をどのように「揚げる」のかというと、冷凍食品に油を塗って、アプリで写真を撮って、アプリからNE-UBS10Dを操作するだけ。アプリ上でメニュー(から揚げやフライなど)を選ぶといった多少の設定は必要ではあるものの、NE-UBS10D自体の操作は不要。アプリから調理を実行したあとは、おまかせほったらかしで完成を待てばよい。
一例として、冷凍コロッケ×4個の調理時間は20分と、それなりにかかる。……のだが、少ない油で済むため経済的でヘルシー、廃油の処理がいらず後片付けも楽、といったNE-UBS10Dで「揚げる」メリットは大きい。
パナソニックの体験会で、NE-UBS10Dで揚げたコロッケを試食したところ、サクサクの食感で美味しかった。油を使ってはいても少量なので、油っこさもなく、中身のジャガイモもほくほく。揚げ色もきれいだ。
注意点としては、同じ揚げ物でも「天ぷら」には対応していないこと。それと「クリームコロッケ」にも未対応だ。
ちなみに、「おまかせ熱風フライ」機能を開発するうえでもっとも難しかったのは「コロッケ」だったとか。
加熱ムラ、焦げ、崩れといった失敗を経て、コロッケに特化した加熱プログラムを開発。50種類の冷凍コロッケを、700個以上も加熱して最適化していったという。「おまかせ熱風フライ」機能に「コロッケコース」と「その他コース」があることも、そんな苦労を物語っている。
オーブンレンジの市場規模は、コロナ禍の巣ごもり特需はあったものの、その後も堅調に推移。最近の製品は本当に賢く、レシピに沿って調理すれば安定して美味しい料理が作れる。
冷凍食品についても、「あまり美味しくないけど必要に応じて使っている」「手抜きのイメージがある」というのは昔の話。消費量は年々増えており、時短になるのはもちろん、栄養バランスを考えた献立にも役立つ。食材と調味料を用意して時間をかけて調理することを考えると、冷凍食品のほうが節約になるケースもあるだろう。頻度はともかく冷凍庫に冷凍食品を常備しているご家庭は、「スチームオーブンレンジ ビストロ NE-UBS10D」にも注目してみてほしい。