まわりに振り回されず「淡々と」「粛々と」「黙々と」、自分のやりたいことをし続ける――大谷翔平、井上尚弥、藤井聡太といった現代のスターをはじめ、優秀な若者の共通点は"隠れて努力できる人"であること。
「意識高い系」でも「冷笑主義」でもない、令和時代の新しい生き方を考察した1冊『ゆるストイック』(佐藤航陽 著/ダイヤモンド社)から一部を抜粋してご紹介します。
試行回数を増やし「運のいい人」になる
これまで何度か、「成功には運の要素が大事」という話をしてきました。それでは、「運のいい人」とはどんな人を指すのでしょうか。
ここで言う「運のいい人」とは、「チャンスに遭遇する確率が高い行動をしている人」のこと。つまり、「試行回数の多い人」のことを指しています。
成功が「くじ引き」のような確率のゲームだと考えると、「くじを引き続ければ、そのうち当たりを引く」という結論に至ります。
たとえば、サイコロを振り続けていれば、いつか目当ての目が出ます。それと同じように、トライし続ければ、いつかは目的を達成できる可能性が高まります。
しかも、人生の「くじ引き」には回数制限がありません。つまり、何回でも挑戦できるという「バグ」があるようなものなのです。
トライしようと思えば、一人で何百回でも引き続けることができます。自分が好きで得意なことならば、試行錯誤も続けられます。宝くじも、無制限に引き続ければ、いつかは当たりを引くかもしれません。
当たり(成功)を引くと、世間は、「あいつは才能があったに違いない」と錯覚してくれます。
そうすると、さらなるチャンスが舞い込んでくるようになり、当たりを引く確率はどんどん上がっていきます。
実績が出ると、「独自性」が強化されます。引くから当たるし、当たったからさらに当たりやすくなるというループに入っていきます。
「好きで得意なこと」であれば、試行錯誤も続けやすく、成功に至るまで諦めずに努力を続けることが可能でしょう。
つまり、運がいい人の特徴はシンプルで、「とにかく試行回数が多い」ことです。
実際、成功を掴んでいる人は圧倒的な試行回数を積み重ねています。しかし、メディアには成功例しか取り上げられませんし、本人も失敗についてはあまり話すことがありません。
そのため、私たちは、その裏で「どれだけの試行を繰り返してきたか」を知ることが難しいのです。
成功している人を近くでよく観察してみると、たくさんの挑戦を繰り返してきたことに気づくでしょう。
『ゆるストイック』(佐藤航陽 著/ダイヤモンド社/1,760円)
稀代の起業家が語る、次の世代の生活スタイルとは----。優秀な若者は、「淡々と」「粛々と」「黙々と」自分のやりたいことをし続けることができる。まさに、「ゆるストイック」を体現している。この生活スタイルを身につけるために、「運・努力・才能」を学び直し、生き方を変えよう。