企業広報責任者を経て、2015年に独立した志賀祥子さん。働く女性を応援する広報ブランディング・女性活躍支援企業「MaVie」を創業し、誰もが諦めることなく"らしさ"を追求・確立できる社会を目指してチャレンジしています。
本連載は、マイナビニュース女性会員から持ち寄った"ワークライフバランスの悩み"について、起業家兼子育てワーカー志賀祥子さんと一緒に考えていくお悩み解決企画。
Q 結婚、出産後のキャリアが想像できない。結婚のタイミングがはかれない (20代・未婚)
共働き世帯・夫婦の割合は増加し続けており、厚生労働省「平成30年 国民生活基礎調査」から、児童のいる世帯における末子のがいる母の仕事の状況を見る と、「仕事あり」の割合は04年の57%から18 年には72%まで増加。
家事や育児と向き合いながら仕事をする女性たちが、自身にあった生き方やキャリアプランをしっかりと選ぶための力をつける必要性が増しつつあると言えるでしょう。
昨今では女性活躍推進法や働き方改革が声高に叫ばれ、社会環境も徐々に変わってきているとはいえ、妊娠を機に6割の女性が離職しているのが現状です。このデータからもわかるように、結婚によってすぐに女性のキャリアに何か影響があるというよりも、出産・妊娠を機に何かしらの影響を受ける人が多いことがわかります。
そこで重要なのが、目先のキャリアだけでなく将来のライフイベントを見据えたキャリアを考えていくこと。
これから妊娠・出産を控える女性たちの多くは、育児と仕事の両立に漠然とした不安を抱えているのではないでしょうか。また反対に、コロナ禍で先行きが不透明ですべてが不確実な今だからこそ、自分の理想とするワークスタイルに挑戦してみたい、と考えている方もいるかもしれません。
そこでまずは、今の環境要因がなかったらどんな選択をするか考えてみると良いでしょう。
今ある環境を白紙にして考えてみる
「○○だから結婚や妊娠に踏み切れない」 「子育てする時期には、理想のワークスタイルに挑戦したい。でも○○だから踏み切れない」
その○○がなかった場合、あなたどうしますか? 外的環境要因によって、自分が本来望むことや選択肢が見えなくなってしまうこともあります。自分自身の本当にやりたいことを明確にするためにも、是非一度、今ある環境を白紙にして自分の目指したいキャリアやライフプランを考えてみてはいかがでしょうか。
日本では、初産の平均年齢は30.7歳。これは、まさに働き盛りの時期と妊娠・出産の時期が重なるということが予想されます。しかし、妊娠のタイミングは誰もコントロールができません。そのため「妊娠に踏み切れない……いつになったら」と思うのではなく、いつライフイベントが訪れてもいいように日々の仕事を全力で行い、たくさんの経験を積む。そしてスキルをつけていく。そうすることで、出産後のキャリアの選択肢や可能性が広がると思います。
職場にモデルケースとなる先輩がいない場合には、産後の働き方が想像できないこともあるでしょう。その場合には、インターネット上にある働くママのいろんな情報を調べ、子育てと仕事の両立について調べてみましょう。
弊社が運営しているメディア「Mreations」でもたくさんのワーママを紹介しています。働き方や生活環境、子どもの年齢もさまざまです。いろんな働く女性・ママのモデルケースを知ることで、「こんな選択肢もあるんだ! 」と気づきが得られるだけでなく、「これなら自分に取り入れられそう」というポイントも見えてくるでしょう。
また過去のこちらの連載では、将来の「壁」を想定してキャリアを考えるというお話をしています。是非こちらも参考にしてみてくださいね。