企業活動では、取引先や顧客との会計・経理処理は不可欠な業務です。しかし、一部の業種においては、特殊な商慣習や取引ルールを勘案し独自の会計基準が設けられているケースもあります。その代表的な存在が建設業といえるでしょう。

本記事では、建設業における会計ルールと一般会計との違いや、建設業会計の業務を効率化するために有効なクラウド会計ソフトの選び方について詳しく解説します。会計や経理の業務が煩雑で悩んでいる担当者はもちろん、働き方改革の実現に向けて業務効率化につながるツールを探している経営者もぜひ参考にしてみてください。

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建設業会計と一般会計の違い

建設業会計と一般会計はどのような違いがあるのでしょうか。それぞれの特徴と違いについて詳しく解説します。

1、そもそも建設業会計とは

建設業会計とは、その名の通り建設業における会計基準のことを指します。建設業は建物や公共インフラなどの工事を請け負い、施主に対して引き渡す流れがあることから、製造業とみなすことができます。

しかし、建設業は一般的な製造業とは異なり、注文を受けてから完成まで長い日数を要します。そのため、会計基準も業界の特殊性を勘案したルールが設けられているのです。

2、建設業会計の特徴

建設業会計は工業簿記がベースとなっていますが、一般会計と決定的に異なる点は勘定科目にあります。

たとえば、製造業では「売上高」と表記する科目が「完成工事高」とされていたり、「買掛金」のことを「工事未払金」と表記したりするルールがあるのです。また、そもそも一般会計には相当するものがない勘定科目も存在します。

建設業会計は建築業法によって厳密に定められており、該当する勘定科目については上記を一例として一般会計と区別しなければなりません。

一般会計と共通の勘定科目も存在する

上記で紹介した通り、建設工事に関するものは建設業会計に対応した勘定科目として記載しなければなりません。しかし、必ずしもすべての科目が該当するとは限らないことも事実です。たとえば、建設業者が支払った「広告宣伝費」や「通信費」などは、一般会計と同様に計上することが求められます。

このように建設業会計は独自のルールや勘定科目が存在する一方で、一般会計と共通するポイントも混在していることから、非常に複雑な仕組みとなっているのです。そのため、建設業以外の業界で経理の実務経験があったとしても、建設業会計に対応し業務を遂行するためにはスキルや知識の習得が不可欠といえるでしょう。

建設業会計にクラウド会計ソフトを利用する2つのメリット

複雑な建設業会計を効率化するために、クラウド会計ソフトを活用する方法があります。クラウド会計ソフトによって建設業会計の業務はどのようなメリットが得られるのか、今回は2つのポイントに絞って解説します。

1、自動仕訳に対応

クラウド会計ソフトの中には、銀行口座またはクレジットカードの情報を取得し、勘定科目の自動仕訳に対応したシステムが存在します。これを活用することにより、手作業での入力の手間を大幅に軽減でき、金額の入力ミスや勘定科目の仕訳ミスを未然に防ぐことにつながります。

勘定科目によっては正しく仕訳されないこともありますが、担当者が一から全ての勘定科目と金額を入力するよりは、自動仕訳によって作業負荷を少しでも軽減できることは大きなメリットといえるでしょう。

特に事業規模が大きく、複数の取引先や顧客とのやり取りが頻繁に発生し、会計情報の入力が膨大な企業ほど自動仕訳の機能が重宝されるはずです。

2、税理士とのやり取りがしやすい

従来、会計ソフトといえばPC本体にインストールして活用するパッケージソフトや、自社開発の独自会計ソフトなどが主流でした。しかし、これらの会計ソフトはデータをメディアなどに格納したり、メールに添付したりして税理士に送る必要があり手間がかかります。

クラウド型の会計ソフトの場合は、アカウント情報を共有するだけで税理士にデータを確認してもらえるため、パッケージ型の会計ソフトにはない利便性があります。

また、働き方改革や新型コロナウイルス対策としてテレワークを導入した企業にとっても、いつでもどこでも利用できるクラウド会計ソフトは不可欠なツールといえるでしょう。

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建設業会計に適したクラウド会計ソフトの選び方3つ

複雑で面倒な建設業会計を効率化するために、最適なクラウド会計ソフトはどのような基準をもとに選べば良いのでしょうか。今回は特に重要な3つのポイントをもとに解説します。

1、システム間の連携

1つ目のポイントとして重要なのが、システム間の連携です。そもそも建設業会計は独立した会計システムとして運用するのではなく、発注システムや請求書作成システムなど、複数のシステムと連携して初めて高い効果が期待できます。

そのため、現在利用しているこれらのシステムとの連携が可能であるかを第一に考えることが重要といえるでしょう。これによって会計処理が大幅に自動化され、バックオフィス業務の負担軽減につながると期待されます。

また、会計ソフトの中には上記で紹介したような複数のシステムがセットで提供されているものも存在します。スムーズなシステム移行を実現するためにも、現在利用しているシステムから新たな会計システムに乗り換えることも検討してみましょう。

2、対応金融機関やクレジットカード会社

2つ目のポイントとしては、取引銀行や契約しているクレジットカード会社に対応しているかを確認することです。

クラウド会計ソフトによっても、対応している金融機関やクレジットカード会社は異なります。カードの利用明細や銀行口座の取引内容から自動仕訳をするのに対応金融機関やクレジットカード会社の確認は必須です。せっかくクラウド会計ソフトを導入したにもかかわらず、金融機関やクレジットカード会社が対応していないと、手作業による入力や仕訳が残ってしまうため、十分注意しましょう。

3、トライアル期間の有無

3つ目のポイントとしては、トライアル期間の有無が挙げられます。

クラウド会計ソフトはユーザーインターフェースやシステム間連携のしやすさなど、実際に使ってみないと分からないことが多いものです。カタログ上の仕様や機能面では申し分なくても、実際に画面を操作してみると分かりづらいものもあるでしょう。そこで、コストをかけることなく導入前に動作環境や操作性を確認する仕組みとして、トライアルサービスがあります。

多くのクラウド会計ソフトにはトライアル期間が設けられていますが、期間の長さや本番環境と同等であるかも事前に確認しておくようにしましょう。特に、本番環境とは異なる機能が一部制限されたトライアル環境だと、システムの仕様が十分把握できないことも考えられます。トライアル期間が終了した後になって「こんな機能があるとは知らなかった」という問題やトラブルが発生しないよう、サービス提供事業者側に対して確認をとっておくことが重要です。

クラウド会計ソフトで建設業会計を効率化

建設業会計は他の一般会計と異なり、一部の勘定科目が特殊な仕様となっています。これまで建設業以外の業界で会計や経理部門を経験してきた人であっても、建設業会計のルールに戸惑うことも少なくありません。

事業規模が大きくなればなるほど会計も複雑化し、手作業ではミスが起こりやすくなるものです。また、建設業は多数の取引先や顧客とのやり取りがあり、そのたびに正しい会計情報として勘定科目を記載しなければなりません。このような課題を解決するためには、クラウド会計ソフトの活用が極めて効果的といえるでしょう。

建設業におけるバックオフィス部門の業務効率化、および経理担当者の負担軽減のために、まずは資料請求のうえ、建設業会計に対応したクラウド会計ソフトの導入を検討してみてはいかがでしょうか。

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