NTFS-3Gプロジェクトは22日 (米国時間)、オープンソースのNTFSドライバ最新版「NTFS-3G 2009.1.1」をリリースした。対応プラットフォームはLinuxやMac OS Xなど各種UNIX系OS、動作にはユーザランドファイルシステムのFUSE、およびMacFUSEなどの移植版が必要。

バージョン命名ルールの変更後初のリリースとなる今回は、ビルトインの機能としてUTF-8の透過変換を実装。これまでマウント時に指定していた「locale=」は必要なくなり、常にUTF-8が使用されるよう仕様が変更された。一部のファイルにアクセスできないことがあるなど、マルチバイト文字を含むファイル名に起因する問題も解決されている。

Mac OS Xへの対応も強化。タイムスタンプ機能がサポートされ、ファイル作成時における日付設定や作成後の日付情報取得が可能になった。

NTFS-3Gは、FUSE (Filesystem in Userspace) のAPIをもとに開発された、NT4 NTFS互換のファイルシステム。一般的にファイルシステムはカーネルの一部またはカーネルモジュールとして実装されるが、FUSEの機構を利用することでユーザランド上に実装されていることが特徴。Windowsと比較してパフォーマンスに劣り、圧縮や暗号化などの機能も実装されていないが、LinuxやMac OS XなどのUNIX系OSでローカルに接続されたNTFSボリュームを読み書きできるほか、ルートファイルシステムとしても利用可能などの利点がある。