Wind Riverは7月15日(米国時間)、リアルタイムOS(RTOS)「VxWorks」の最新版用として、業界別プロファイルを発表した。

業界別プロファイルは、必要度の高い各種機能で「VxWorks 7」を強化し、IoTが創出する新たな市場機会に対応するために必要な業界やテクノロジの要件をユーザーが満たすことができるように支援する。具体的には、安全、セキュリティ、コネクティビティ、管理性、ユーザインタフェース、グラフィックスに関する機能や強化点が搭載されている。

「Networking Profile」は、ネットワークインフラのメーカーを対象に、高品質な有線・無線ネットワーク機器の迅速な開発、テスト、デプロイ、保守、管理を実現する。「Industrial Profile」は、インダストリアル機器メーカーに、マルチメディアやコネクティビティ用の基本ミドルウェア(工場生産現場のネットワーク対応デバイス、ワイヤレス周辺装置、その他ネットワークインフラ内のデバイス用のドライバやプロトコルなど)を提供する。「Medical Profile」は、医療機器メーカーのニーズに特化したヒューマンマシンインタフェース(HMI)とコネクティビティ用ミドルウェアで、医療機器メーカーを支援する。「Consumer Profile」は、ウェアラブル、携帯端末、デジタルイメージングデバイス、レジデンシャルゲートウェイ、ブロードバンドアクセス機器といった、より小型のネットワーク対応デバイスに最適な高速ブート、スモールフットプリント、低消費電力のランタイム環境を提供する。

また今回、「VxWorks」が米Intelの「Quark SoC X1000」に対応した、初の主要商用RTOSであると発表した。これにより、低消費電力とスモールフットプリントが要求されるアプリケーションに最適なRTOSとしての位置付けが、さらに強化される。「VxWorks 7」とIntel「Quark」の組み合わせは、デバイスからクラウドまで、システム全体に製品を対応させるのに最適であるとコメントしている。