Texas Instruments(TI)は、オンサイトのコネクティビティを必要とする製品の開発に役立つ、USBコネクティビティを統合した32ビット・リアルタイム・マイコン「C2000」として「Piccolo F2806xU」を発表した。

同製品は、USB 2.0およびCANのペリフェラル群を統合しており、フィールドにおける通信が可能。また、2個の同時サンプリング可能な12ビット 3MSPSのA/Dコンバータおよび、内部電圧リファレンスにより、高速で正確なシステム・フィードバックを実現することができるほか、応答時間30nsの高速アナログ・コンパレータを3個搭載しており、瞬時の故障応答を実現することが可能。

さらに、C言語に対応した32ビット浮動小数点CLAコプロセッサにより、システム性能を従来品比で最大2倍向上したほか、複数の独立したターゲットのクローズド・ループ制御を実現。同CLAは内部ペリフェラル群を直接制御できるほか、専用バスおよびメモリ構造を備え、複数のアルゴリズムの並行処理に対応している。加えて、VCU(ビタビ複素演算ユニット)も統合しており、これにより75種類の専用数値演算命令を活用して、各種通信アルゴリズムの処理を高速化することが可能となっている。

なお、同製品はすでに提供が開始されており、1000個受注時の単価は4.95ドルから(参考価格)となっている。また、開発ツールとしては39ドル(参考価格)のcontrolSTICK「TMDX28069USB」、59ドル(同)のcontrolCARD「TMDXCNCD28069」および99ドル(同)の検証用キット「TMDXDOCK28069」がすでに提供を開始しているという。