古河電気工業(古河電工)は2月1日、2011年3月にリチウムイオン電池用電解銅箔の製造・販売を手がける新会社を台湾に設立することを発表した。また、併せて同社今市工場の電池用銅箔の生産能力も2012年3月までに現行の月産550tから、月産約1000tまで増強することも決定した。

古河電工が手がけるリチウムイオン電池用電解銅箔

リチウムイオン電池用電解銅箔は、ハイブリッド自動車(HEV)や電気自動車(EV)などの自動車用電池向けなどで大手自動車メーカーなどが採用しており、今後、携帯電話やノートパソコンなどの民生用電池分野に加え、それらHEV/EV関連の急激な市場拡大に伴う需要の増加が見込まれることから、同社では電池用銅箔の新拠点として、回路用銅箔で実績のある台湾に新会社を設立することを決定したという。

新会社の投資金額は69億円で、生産能力は月産500t、2012年9月からの稼働を予定している。

また、今市工場の生産能力を現有設備の改造と効率化により実施することで、新会社とあわせた電池用銅箔の生産能力は2013年7月時点で、現行の約3倍となる月産1500t体制とし、世界シェアで60%を獲得することを目指すとしている。