様々なプログラムや最先端の研究が紹介され、世界の第一線で活躍するクリエイターや研究者のシンポジウムやセミナーが行われる、デジタルコンテンツの国際的祭典「デジタルコンテンツEXPO2010」。同祭典内のプログラム「3DCG CAMP 2010」にて、3Dアプリケーション「LightWave」の開発元であるNewTekのロブ・パワーズ氏が登壇し「ハリウッドにおける3DCGビジュアルアートの現状」について講演を行った。

3DCGのスキルアップに重要な要素

NewTekの副社長、ロブ・パワーズ氏

現在、NewTekの副社長を務めるロブ・パワーズ氏(以降、パワーズ氏)は、幼い頃にゲーム「パックマン」や特撮テレビ番組「マグマ大使」に影響を受けてきたと自身のバックグラウンドを語り出した。その後、TV番組の制作に携わるようになり、ビル・ゲイツ、スティーヴン・スピルバーグ等とともに仕事をする彼は、「まずはひと言、皆さまにアドバイスを」と、3DCG制作におけるスキルアップのためのトレーニング方法を伝授した。

パワーズ氏は、「どんなソフトを使用していても彫刻や絵画といった"美術"、レンズフレアや画角、被写界深度等で印象が変わる"写真"や古き良き映画などに見られる"フィルムプロダクション"のノウハウを学習するのはとても良いことです。また、虹色に輝く孔雀や幾何学的なカタチに成長する植物など"自然が織り成す世界"からも学ぶトコロは多い」と、ベーシックな部分での知識を押さえておくことの重要性を説いた。確かに人体構造を無視した動きをするものは見ていて違和感があるなど、3DCG初心者の作品では、動きの基礎などを知らないためにミスが多く見受けられる。

会場では、ロブ・パワーズ氏がこれまで一緒に仕事をしてきたクリエイターたちを写真で紹介した