イーフロンティアは、3DCGツール「Shade」の最新作「Shade 12」を2010年12月3日に発売すると発表した。

UIが刷新された「Shade 12」

今回発表された最新版の「Shade 12」には、立体視映像作成機能(ステレオスコピック)が搭載。発売日は2010年12月3日で、これまでの「Shade」シリーズと同様に「Basic」(価格1万2,800円)と「Standard」(価格4万2,000円)、「Professional」(価格8万4,000円)の3つのバージョンが用意される。対応OSはWindows XP/Vista/7、Mac OS X。

従来通り3バージョンで発売される

Shade 12の最も大きな変化は、インタフェースの印象が変わったところ。一見したところ、アイコンなどが見やすくなった印象を受ける。さらに、「モデリング」や「アニメーション」、「UV編集」などの作業ごとに最適なUIに瞬時に切り替えられるボタンも追加されている。

また、生産性の向上に役立つ新機能として「プレビューレンダリング」が追加された。これは、モデリングを行なっている最中に簡易的なレンダリングを自動で行なうという機能。あくまでもプレビューだが、光源のシミュレートまでもしっかり行なっている。表示する際にはCPUを使って処理しており、デモで使われた2GHzのデュアルコアCPUでも快適にプレビューが表示されていた。

3DCGの「質感」に関わる機能も大幅に強化された。Professional版のみ搭載される「サブサーフェススキャタリング(SSS)は、半透明物質や翡翠、人肌などをリアルに表現させる機能。そして雲や煙、液体などを表現可能な「ボリュームレンダリング」と、画像マップのみで凹凸のあるオブジェクトを作れる「ディスプレイスメントマップ」はStandard版とProfessional版に収録。さらにBasic版を含めた全バージョンで使える「UVマップ」はマルチレイヤーに対応。何枚ものUVマップを重ねて表示させられるようになり、UV画像の出力にも対応した。

3DCGアーティストIKEDA氏の作品。このようなリアルなCGを作れるのが「Shade」の特徴

赤青メガネをかけて見ると立体に見えるレンダリング画像

HDRI実写オリジナル素材が収録されているため、リアルな風景CGを作成するときに活用できる

表面材質のプリセットも多数収録されている