「Photoshop CS4 Extended」特有の機能

ここまではPhotoshop CS4の機能だったが、Extendedでは主に3D機能が強化されている。前バージョンでも3Dモデルの読み込みが可能だったが、今回のバージョンではさらにそれが進化したのである。ひとつは3D画像に対して直接ペイントできるようになったことだ。これにより、Photoshopでも3Dモデルのカラーの変更などが行えるようになった。また、3Dアニメーションや3Dモデルを一般的なファイルに書き出すことが出来るようになるなど、他のアプリケーションとの連携も強化されている。また、照明効果も強化され、2D画像に対して立体的な照明効果を与えることが可能となった。

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前バージョンではテクスチャを貼付けることが出来たが、今回のバージョンでは3Dのモデルそのものにペイントすることが可能になった

その他、「AfterEffects」などとの連携強化や医療分野での画像解析に関しての機能など、専門分野に特化した機能がExtended版には備わっている。また、360度を写した画像をパノラマ画像にし、自由に回転させて見ることができる「360度のパノラマ作成」機能も備わり、実際の風景や建築物を好きな角度から眺めることができるようになった。

カメラを360度回転させて撮影し合成したパノラマ画像

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これもムービーで見てみよう。出来上がった画像は3D回転ツールを使って好きな角度を見ることが可能になる

さて、主だった機能を紹介してきたが、GPUに依存する機能がたくさん備わってきていることから、最新のマシンでの使用が快適なのは言うまでもない。しかし、機能強化に伴う速度の低下はそれほど感じられない。

基本的には使いやすく、妥当な進化と言えるが、唯一筆者が気になった点は、慣れないうちはタブ形式のウィンドウはちょっと使いにくく感じるところだ。というのも、間違ってメインのウィンドウを閉じてしまうと、すべてのウィンドウが閉じてしまうからだ。これは閉じるときに警告をだしても良いのではないだろうか。それ以外は本当に違和感なく使用することができるほか、起動が重かったBridgeも改善されており、一段と使い勝手が良くなっているのも見逃せないポイントと言える。

まだ、使いだしてからたいして時間は経っていないが、正直なところ、すでにCS3が使いにくくなってきているのも事実。今回のアップグレードは大変喜ばしい事といえる。

Bridgeのインタフェースも細かな改良がなされ、使い勝手が向上した。起動が速くなったのも見逃せないポイントと言える