3DMark v1.0(Fire Strike)

続いてFire Strike。まずグラフ22がDetailのまとめである。

こちらもCloud Gate同様に

HD 7970 CF > GTX 680 SLI > TITAN > HD 7970 > GTX 680

という傾向が見える。もっともCombined Testの結果ではTITANが最高速だったりするから、色々面白い。

ということでフレームレートを実際に見てみよう。まずグラフ23がGraphics Test 1の結果であるが、まず一見して判るのはCrossFireの激しいデータの振れである。もっともSLIも程度の差はあるが振れが激しいのは事実で、これに比べるとTITANや単体のHD 7970/GTX 680が安定して見える。これは実際描画を見てても思うことで、CrossFire/SLIではスムーズに見えて妙にかくかくした感じを受けるのは、このフレームレートの激しい変動のせいではないかと思う。

これがGraphics Test 2(グラフ24)でも明らかで、絶対的なフレームレートそのものはCrossFire/SLIの方が上だが、見ててスムーズなのはむしろTITANの方だった。

面白いのは次のPhysics Test(グラフ25)の結果で、そもそも41~52fpsという狭い範囲の変動ではあるのだが、一番変動が穏やかなのがTITANというあたりはCrossFire/SLIのオーバーヘッドが影響を及ぼしているように思う。

グラフ26が一番負荷のかかるCombined Testの結果であるが、確かにCrossFireが一番高速なものの、その変動振りはかなりで、むしろスムーズなTITANの方がフレームレートが高く見えてしまうというほどであった。

この傾向はExtreme Profileでは更に顕著であった。平均のフレームレートという意味ではグラフ27の様に、値の絶対値はともかく傾向はグラフ22とほぼ同じである。

ところが実際のフレームレートを見ると、Graphics Test 1(グラフ23)、Graphics Test 2(グラフ24)ともにCross Fireの変動振りがかなり大きい。もっともSLIも振幅がやや小さいだけで、変化していることそのものは変わらない。TITANは? というと、GTX 680のスコアをもう少し上に移動させたという感じで、比較的スムーズなのが特徴的である。

Physics Test(グラフ30)は、基本的にグラフ25とあまり差が無いが、こちらでもCrossFire/SLIの負荷が結構大きいことが見て取れる。

そして一番高負荷であるCombined Test(グラフ31)を見ると、もうSLIとTITANの差は殆ど無い感じである。平均を取ると振幅の分で多少CrossFireが有利だが、実際に見ている限りでは一番ギクシャクが少なかったのはTITANだった。とはいえ、平均で10fps前後なので、絶対的なフレームレート不足はどのケースでも否めないのだが。

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