では生の結果を見てみたい。グラフ3~5がGPU固定、グラフ6~8がCPU固定での各テストのフレームレートである。まず3~5を見ると、CPUの差でスコアが変わるのはやはりPhysics/Combined Testのみで、しかもCombined TestはGPUへの作業のオフローディングがある分、差が付きにくい(Extremeに到っては、むしろPhenom II X565がCombinedで最速だったりする)あたり、6コアを使いきっているか? というとやや微妙な感じで、4コアで十分という感じだ。

一方GPUは? というとAMD vs NVIDIAの構図になっているわけだが、全体的に細かく押されているとはいえ、大きく差があるのはGraphics Test 4のみである。もっと言えば、EntryとExtremeではそれほど違和感はないのに、PerformanceのみGeForce GTXが突出している(というよりも、Performance levelにおけるGraphics Test 4のRadeon HD系列の落ち込みが異常)という感じで、何かしら設定か何かでうまく動作していない印象を受ける。アーキテクチャレベルの問題なのか、それともドライバの設定レベルの問題なのかはわからないが、こういう妙な数値になる場合、早いタイミングでドライバレベルの対策を掛けるのが通例であり、Catalystの10.12では間に合わないかもしれないがCatalyst 11あたりまでには何かしら対策されそうな印象を受ける。

このフレームレートを基にしたGraphics/Physics/Combinedの各スコアをグラフ9~14に示す。ちなみにこのスコアは本来は整数で表示されるが、今回は全テストを3回づつ実施して平均値を取った関係で小数点表示になっている。グラフ9~11に関してはもう結果通りというか無難な数字である。一方グラフ12~14については、ことPhysicsではRadeon系列が結構健闘しているものの、やはりGraphicsでGeForce GTXが競り勝っており、これが大きな重み付けで扱われる関係で最終的なスコアにも反映されたと判る。