実測値

一連のシーケンスを紹介し終わったところで、最後に実際のデータを少しご紹介したいと思う。冒頭でも触れたとおり、Phenom II X2 565/X6 1100Tの評価記事の執筆には間に合わなかったが、幸いこの際の環境がそのまま残されていたので、この環境でデータを取得した。また同じグラフィックスカードだけでは味気ないので、手元にあった、

  • AMD Radeon HD 6870 Reference
  • NVIDIA GeForce GTX 580 Reference

もそれぞれ加えてみた。前回と値を揃える意味でテストは

  • Phenom II X2 565+Radeon HD 5870
  • Phenom II X4 970+Radeon HD 5870
  • Phenom II X6 1090T+Radeon HD 5870
  • Phenom II X6 1100T+Radeon HD 5870

と、これに加えて、

  • Phenom II X6 1100T+Radeon HD 5870
  • Phenom II X6 1100T+Radeon HD 6870
  • Phenom II X6 1100T+GeForce GTX 580

のパターンの二種類を評価している。前者はグラフィックスカード一定でCPUを変えた場合の性能変化、後者はCPU一定でグラフィックスカードを変えた場合の性能変化をそれぞれ示していると考えて欲しい。テスト環境は表3の通りである。一応念のために書いておけば、Radeon HD 6870はCatalyst 10.11に未対応(10.10の次は10.12でサポート)ということで、Catalyst 10.10を使い、更に10.10e Hot Fixを当てて利用した。

■表3
CPU Phenom II X2 565 BE
Phenom II X4 970 BE
Phenom II X6 1090T BE
Phenom II X6 1100T BE
M/B ASUSTeK M4A89TD PRO/USB3
Driver AMD Chipset Driver V3.0.765.0
BIOS BIOS 1006
Memory CFD W3U1600HQ-2G PC3-12800 CL9 2GB×2
Video AMD Radeon HD 5870 Reference + ATI Catalyst 10.11
AMD Radeon HD 6870 Reference + ATI Catalyst 10.10e
NVIDIA GeForce GTX 580 Reference + Driver 263.09 WHQL
HDD HGST Deskstar HDP725050GLA360 500GB×2 (RAID0, NTFS)
OS Windows 7 Ultimate 64bit 日本語版

さて、まず総合成績をグラフ1と2に示す。ここから分かる事は、さすがに2コアだとそれほど高い成績にはならない、ということである。もっともEntry/Performance/Extremeとレベルが上がるに従い差が縮まってくる事から、これは恐らくPhysicsのスコアに関係するものと見て取れる。逆にGPUの差は明確にあるのだが、これもレベルが上がるに従い差が縮まるのも判る。