パーソル総合研究所は11月8日、「仕事を通じた成長」に関する実態調査の結果を発表した。調査時期は2017年3月末、有効回答は15~69歳の有職者1万人。

成長実感が仕事に与える影響は?

仕事を通じた成長を「重要だと思うか」=「志向」、「実感しているか」=「実感」について調べたところ、78.2%が「成長が重要」と回答したのに対し、「成長を実感」と答えた割合は49.4%にとどまり、両者の間に28.8ポイントもの差がつく結果となった。

重回帰分析を用いて、成長に対する志向と実感について仕事への影響度をみると、成長している実感は、成長を重要だと思う志向より、「仕事への意欲」「就業満足度」「組織のパフォーマンス」といった仕事における重要要素にポジティブな影響を与えていることがわかった。特に、組織の目標達成の度合いを示す「組織のパフォーマンス」では約3倍の効果の差が生じたという。

成長の実感について職種による差異を調べると、最も成長実感が高い職種は「マーケティング」で64.6%。以下、「法人営業(ルートセールス)」が64.5%、「海外営業」が64.0%と続き、営業関連の職種がトップ3を占めた。

31職種における上位10位

一方、成長実感が最も低かったのは「サポートエンジニア」で23.7%。このほか、「プログラマー」(30.0%)や「システムエンジニア(SE)/ネットワークエンジニア」(45.1%)などのIT関連職、「生産管理」(42.4%)や「研究・開発・設計」(46.8%)などの技術職で低くなる傾向がみられた。