明治安田生命保険は9月13日、「子育てに関するアンケート調査」の結果を発表した。調査期間は8月9日~14日、有効回答は20~59歳の子供がいる既婚者1,032人。

子育てで足りないと感じている金額は?

育児に対して対価がもらえるとしたら、年収ベースでいくらになるか尋ねたところ、平均額は約237.5万円。男女別にみると、男性236.2万円、女性238.9万円と、平均額はほぼ同額だったが、男性のうち「0円」と答えた人は11.5%と、女性の3.3%に比べて、大きな差がみられた。一方、500万円より高い年収を答えた人の割合は、男性8.4%、女性3.7%と、育児を高く評価している男性もいた。

育児(0~6歳児)に給与がもらえるとすると年収はいくらか(出典:明治安田生命保険Webサイト)

明治安田生命チーフエコノミストの小玉祐一氏は「『イクメン』増加の裏で、男性の間に育児労働を軽んじる風潮も根強く残っている可能性がうかがえる」と分析している。

子育てにかかるお金のうち、負担が大きいと感じているものは、「学費」が44.5%でトップ。以下、「習い事やお稽古事の費用」が25.0%、「学習塾・家庭教師の費用」が23.1%と続いた。

子育てで足りないと感じている金額は、平均月額2万7,097円。不足額を補うために必要なものは、「もっと自信の収入が必要」が79.7%、「もっと公的な支給が必要」が70.3%となった。

子供のいる男女に「更に子供が欲しいかどうか」を聞くと、「欲しいと思わない」が54.0%、「欲しいが難しい」が24.1%と、消極的な回答が8割近くを占めた。

「欲しいが難しい」と回答した人について子供の人数別に理由をみると、2人目から3人目では「教育費がかかるから」(2人目44.0%、3人目60.5%)と「生活費がかかるから」(同48.0%、同64.7%)が大幅に増えており、経済的な要因が「3人目の壁」の主な要因であることがうかがえる結果となった。