女優の波瑠が、テレビ朝日系ドラマ『BORDER』のスピンオフ作品で主演を務めることが12日、明らかになった。『BORDER 衝動~検視官・比嘉ミカ~』と題し、10月6日・13日(23:15~24:15 ※一部地域除く)に前・後編が放送される。

(左から)石丸幹二、波瑠、工藤阿須加=テレビ朝日提供

『BORDER』は、金城一紀氏の原案・脚本で、「死者と対話できる」という特殊能力を得た刑事・石川安吾(小栗旬)が、望まずして命を絶たれた被害者の無念を晴らすべく、生と死、正義と法、情と非情の"BORDER=境界線"で揺れ動きながら、事件に立ち向かう姿を描く作品。

10月22日(21:00~20:54)に、連ドラから3年ぶりとなるスペシャルドラマ『BORDER 贖罪』が放送され、3週連続で『BORDER』シリーズの新作が編成されることになる。

波瑠が演じるスピンオフの主人公・比嘉ミカは、男らしい言動と、クールな佇まい、類まれなる検死能力で人気を博したキャラクター。今回は、特別検視官に就任する半年前の物語が展開され、比嘉の中に息づく"正義"を描いていく。

共演には、比嘉と協力し合いながら、連続殺人事件の捜査にまい進する所轄の刑事・中澤史明役で、朝ドラ『あさが来た』で波瑠と共演した工藤阿須加。上司にあたる医学教室教授・浅川透役で、石丸幹二が波瑠と初共演。そして、連続殺人事件の被害者たちが通う中学校の生徒役で、こちらも『あさが来た』で共演していた清原果耶が出演する。

波瑠は「『BORDER』は朝ドラの前に声をかけていただいた作品なので、今もずっと感謝していますし、比嘉という役には頭が上がりません。あらためて客観的に振り返ってみても、『BORDER』が始まった3年前の私は、特に何もできない人間でした…」と謙そんして振り返りながら、今回のスピンオフには「『えっ、私のですか? 私でいいんですか?」と、とにかくビックリしました」と驚いたそう。

連ドラでの役柄は「男の中で負けないように頑張るけど、男であろうとするわけではなく、自分だけの武器で戦っている印象を持っていました」というが、今作では「異性の上司とちゃんと向き合った上で、あの比嘉がいることが分かり、彼女のことがますます好きになりました」と愛着がわいたそうで、「クールでありながらも、情熱をきちんと持って仕事と向き合う若いプロフェッショナルもいることが、皆さんに伝わるとうれしいです」と呼びかけた。

金城氏は「ここだけの話ですが、もともと比嘉は新聞記者で、石川の恋人という設定でした。いわば添え物のようなキャラクターで、ストーリーにもあまり深く関わる予定ではありませんでした」と打ち明け、「それが今や主人公の地位を獲得するまでになりました。波瑠さんのお陰です」と感謝。

今作では、石川に出会う前の比嘉を描いており、「連続殺人事件の捜査に携わることで、比嘉は自らの運命を切り開いていきます。比嘉を運命へと導いていくのは、恐ろしい犯人です。比嘉と犯人の対決は 必見のシーンになっています。絶対にお見逃しのなきよう」とメッセージを寄せている。