米Appleが1月26日(現地時間)に発表した2016年度第1四半期(2015年10~12月)決算は過去最高の売上高を記録し、利益も12月期の記録を更新した。しかしながら、Appleの快進撃を支えてきたiPhoneの販売台数の伸びにブレーキがかかっており、2016年1~3月期について減収を予想するなど、不安材料も多い決算になった。

12月期の売上高は758億7200万ドルで前年同期比2%増。アナリストの予想平均(766億ドル)を下回った。米国以外の国・地域からの売上高が全体のおよそ3分の2を占めており、為替の変動が売上高を押し下げた形だ。為替変動の影響を除いた恒常為替ベースでは売上高808億ドルで8%増になる。純利益は183億6100万ドルで2%増、一株あたり利益は3.28ドルだった。1株利益はアナリストの予想(3.23ドル)を上回った。粗利益率は前年同期の39.9%から40.1%に上昇した。

iPhoneの販売台数は7477万9000台(前年同期から横ばい)で、売上高は516億3500万ドル(1%増)。Appleの売上高に占めるiPhoneからの売上の割合が前期の63%から68%に拡大した。

iPadは販売台数が1612万2000台で前年同期比25%減。売上高は21%減の70億8400万ドルだった。11月にiPad Proを発売したが、iPadの不振は続いている。

Macの販売台数は531万2000台(前年同期比4%減)。売上高は67億4600万ドルで3%減だった。

サービス(インターネットサービス、AppleCare、Apple Pay、ライセンス事業など)は、過去最高の売上高60億5600万ドルで前年同期比26%増。Apple TV、Apple Watch、Beats Electronics製品、iPod、Appleブランドのアクセサリなど「その他の製品」は、売上高43億5100万ドルで62%増だった。

2016年度第2四半期(2016年1月-3月)については、売上高500億-530億ドル、粗利益率39-39.5%を予想している。これはアナリストの予想(売上高550ドル)を下回っており、また予想の範囲内の場合、昨年3月期の売上高580億ドルを下回る。