葬祭事業を展開するティアは24日、「葬儀に対する意識・実態調査」の結果を発表した。調査期間は12月11日~13日、対象は全国の40~70代の男女1,000名。

親の葬儀、8割が「話し合ったことがない」

「自分の親の葬儀の準備について、親と話し合ったことがあるか」を質問したところ、80.4%が「ない」と回答した。

理由を尋ねたところ、最も多かったのは「残された人間で決めればいいから」(39.0%)。以下「親の気分を害したくないから」(20.0%)、「縁起が悪いから」(16.9%)の順となった。年代別に見ると、「残された人間で決めればいいから」「縁起が悪いから」は年代の上昇につれ高くなり、70代と40代では2倍の差がついた。

自分の親の葬儀の準備について、親と話し合った理由/話し合っていない理由

「自分の葬儀の準備について、配偶者と話し合ったことがあるか」を尋ねたところ、35.5%が「話し合ったことがある」と回答した。うち65.0%が「準備をしておけば配偶者や子供たちに迷惑をかけずに済むから」と回答した、世代別にみると、70代は27.7%で40代とは約5倍もの差がついた。

一方、「配偶者の葬儀の準備について、配偶者と話し合ったことがあるか」については「話し合ったことがない」が70.9%を占めた。理由については「まだ早いから」(38.4%)、「残された人間で決めればいいから」(30.7%)、「縁起が悪いから」(15.9%)の順となった。

自分/配偶者の葬儀の準備について、配偶者と話し合ったことはありますか?(左)、自分/配偶者と葬儀の準備について話し合った理由/話し合っていない理由(右)

70代の3割が「老後の準備をしていない」

「自分の老後に備えて準備しているか」について質問したところ、「準備している人」は48.7%、「何もしていない」人は51.3%という結果となった。年代別にみると「老後の準備を何もしていない」という70代は約3割だった。

準備しているものは、「葬儀の費用」(53.0%)、「墓」(51.1%)、「介護の費用」(30.2%)の順となり、「自分の死に関する準備」が上位を占めた。

自分の老後に備えて準備しているか(左)、準備しているもの(右)

「親が亡くなる前に葬儀の準備をしておいてよかったと思うこと」について尋ねたところ、「墓」(54.3%)、「葬儀の費用」(48.0%)、「葬儀社」(32.1%)の順番となった。また「親が亡くなる前に準備をしていなかったため困ったこと」は、「案内対象者のリスト」(36.7%)、「葬儀の費用」(30.2%)、「葬儀実施に関する親の意志のヒアリング」(26.1%)だった。

親が亡くなる前に葬儀の準備をしておいてよかったと思うこと(左)、親が亡くなる前に葬儀の準備をしておいてよかったと思うこと(右)

「自分が亡くなった後に葬儀をしてもらいたいか」と質問したところ、「はい」が51.2%、「いいえ」が48.8%で、ほぼ半々となった。また、「配偶者が亡くなった後に配偶者の葬儀をしたいか」を尋ねたところ、「はい」が82.3%、「いいえ」が17.7%となり、自分の葬儀よりも配偶者の葬儀をしたい人が多いことがわかった。男女別に見てみると、「いいえ」と回答した女性は男性より15.6%も多く、夫よりも配偶者の葬儀に消極的な様子がうかがえた。

「自分の葬儀をしてもらいたい理由」について全体に尋ねたところ、「配偶者に気持ちの区切りをつけてもらいたいから」が60.9%、「配偶者の葬儀をしたい理由」では「自分の気持ちに区切りをつけたいから」が56.4%で1位となった。