健康保険組合連合会はこのほど、健康保険制度についての理解や認識の度合いをはかるべく、「健康保険に関する調査」を実施し、その結果を発表した。それによると、少子高齢化の進行による高齢者医療費を支える健康保険料の負担や、日本の健康保険制度への不安を強く感じている人が多いという現状が浮かび上がったという。

健康保険料についての印象(「そう思う」「ややそう思う」)

まず、健康保険料についての印象を尋ねたところ、最も多かったのが「健康保険料は高いと思う」の69.6%(「そう思う」「ややそう思う」の合算。以下同様)で、次いで「最近、毎年健康保険料が増え続けている気がする」が63.1%。一方、「勝手に天引きされる(控除)から気にしても仕方ない」という人も4人に1人程度(25.3%)存在していた。

健康保険制度に対する印象(「そう思う」「ややそう思う」)

続いて、日本の健康保険制度についての印象を尋ねたところ、「高齢化による医療費の増大を考えると、将来的に制度が維持できるか不安」が80.8%、「将来、自分も制度の恩恵を受けられるか不安」が74.9%と、不安に感じる人が多いようだ。

少子高齢化については、「少ない人数で高齢者を支えられるか心配」が88.7%、「漠然と将来に不安を感じる」が87.4%と、9割近い人が不安に感じていることがわかった。一方で、高齢化により影響を受ける健康保険制度について、全体では70%以上(「関心がある」「やや関心がある」の合算。以下、同様)が関心を示しているものの、20代・30代では60%前後となり、若い世代ほど関心が低いことが判明した。

同調査は、9月に全国の20~70代の男女を対象とし、性別ごと年齢階層別にスクリーニング調査で抽出して実施。各カテゴリの設定数を100人とし(年齢階層ごとに男性100人、女性100人)、合計1,200人を回収した。集計の際は、日本の性別・年代の人口推計比率に応じたウェイトバック集計を行っている。