映画『ボーイ・ソプラノ ただひとつの歌声』(9月11日公開)の日本公開を記念して、主人公を演じる子役ギャレット・ウェアリングとフランソワ・ジラール監督が8月初旬に来日することが16日、明らかになった。

来日が決定したギャレット・ウェアリング

来日が決定したギャレットは、ハリウッドで天才子役と高く評価され、「リバー・フェニックスの再来なのでは?」という声も上がっている役者。幼い頃から芸術に強い興味を抱き、中学に入り教師の導きを通して演技を始め、才能を開花させていった。その後、タレント協会に加わり、プリンティーン男子モデル賞をはじめとする数多くの賞を獲得。注目が集まる中、11歳の頃、演技を追及するためロサンゼルスに移住。そして、本作の主人公役を獲得し、長編映画デビューを飾った。一方の製作陣は、ステット役を見つけるために世界中を探し回り、役のプロフィールと同じ、テキサス州出身で当時12歳のギャレットを発見した。

共演したダスティン・ホフマンは、ギャレットを「最高だよ」と絶賛し、「見たままの素晴らしい子供だ。豊かな精神と真実を捉える感覚を備えている」と語る。監督も「12歳の子供を配役するのはいつだって恐怖を伴う。オーディション以外に証拠がないんだ。しかもオーディションには惑わされることが多いから、僕は好きじゃない」としながらも、「でもギャレットはステット役に必要な素晴らしい演技力があることがすぐにわかった」と告白。さらに、「彼の年代にはめったに見られない集中力がある。彼の強烈さと鍛錬に感心した。俳優としての彼にとってこの映画はエキサイティングな旅の始まりになると思う」と太鼓判を押す。

本作は、複雑な家庭環境に育った問題児ステット(ギャレット・ウェアリング)が、米国一のエリート少年合唱団を有する私立高に入学し、ベテラン合唱団団長(ダスティン・ホフマン)と出会い才能を開花させ、人生を切り開いていく姿を描くヒューマンドラマ。若い頃に音楽を学び、挫折した経験を持つホフマンの自伝的映画にもなっているという。監督は、アカデミー賞最優秀作曲賞を受賞した映画『レッド・バイオリン』をはじめ、シルク・ドゥ・ソレイユ『ZED』といった舞台の演出も手掛けるフランソワ・ジラールが務める。

ギャレット・ウェアリング(左)とフランソワ・ジラール監督