三菱東京UFJ銀行はこのたび、8日付でアラブ首長国連邦ドバイ首長国の金融当局(the Dubai Financial Services Authority)より、外国銀行によるイスラム金融兼業認可を取得したと発表した。

利子の禁止などのイスラム金融サービスの提供が可能

4月の本邦金融監督指針変更に伴う銀行本体によるイスラム金融業務取り扱い解禁以降、銀行本体での海外当局の認可取得は、邦銀では初となるという。これにより、ドバイ支店は、従来の金融サービスに加え、イスラム金融サービスを提供することが可能となるとしている。

イスラム金融は、利子の禁止や豚肉・酒類などへの出融資の禁止などを特徴とするイスラム教の教義に準拠した金融取引であり、金融商品やサービスの発展とともに、イスラム教国にとどまらず、世界の多極において急速に拡大しているという。三菱東京UFJ銀行は、2008年の銀行法施行規則改正による銀行子会社でのイスラム金融業務取り扱い解禁に伴い、いち早く現地法人であるマレーシア三菱東京UFJ銀行にて貸出・預金を中心とするイスラム金融サービスの提供を開始し、ノウハウを蓄積してきた。

三菱東京UFJ銀行は、2007年にドバイ出張所(現ドバイ支店)を開業して以来、中東地域を中心とする顧客に対して貸出やプロジェクトファイナンス、その他付随する各種金融サービスを顧客に提供してきたという。ドバイ支店は、今後これらの従来の金融サービスに加え、マレーシア三菱東京UFJ銀行で培ったノウハウを最大限に活かしながら、欧州・中東・アフリカ地域における弊行のイスラム金融のハブ拠点として金融商品・サービスを充実させ、より多様できめ細かい金融サービスの提供により、顧客の事業展開をサポートしていくとしている。