大塚製薬は、首都圏で働いている30~50代のビジネスパーソン1,200人を対象に「間食調査」を行った。

仕事中の間食頻度

同調査によると、「週一回以上仕事中に間食している」と答えた人が55.4%に対し、「間食しない」と回答した人の割合は29.5%と、ビジネスパーソンにとって仕事中の間食はよくあるシーンといえる。また、デメリットとして「間食がやめられなくなった」(19.7%)、「眠気を感じる」(16.4%)などがあがり、58.8%の人が「仕事中の間食は取らないほうがいい」と答えている。ちなみに、仕事中の間食アイテムは手軽に食べられるものが好まれており、チョコレートが75.1%と一番人気の結果となった。

勤務中の間食アイテム(複数回答)

この現状を踏まえ、しんクリニックの辛浩基院長は“特にビジネスパーソンこそ間食の正しい知識を身につけるべき”と警鐘を鳴らす。「例えば、間食を我慢して残業後の深夜の夕食まで我慢すると、身体は血糖値を上げようとアドレナリンを出すため、仕事中のイライラにつながる可能性があります。一方で、チョコレートなどの糖質が多い間食は、食後に血糖値の急激な変動を生じさせ、眠気に始まり、強い空腹感、イライラ、などの不調が生じ、こちらも仕事の効率を大きく下げる原因になる可能性があります」とコメント。間食を我慢ができなくなるのは、一度上昇した血糖値が急激に下がることで、脳が飢餓状態だと勘違いし、より強い空腹を感じさせるからだという。

ただ、間食自体が悪いわけではなく、GI(グリセミックス・インデックス)という、食品に含まれる糖質の吸収度合いが低い食品を意識的に選択するだけでも、間食後の眠気や空腹感、イライラなどのデメリットを解消することが期待できるとしている。

辛院長がおすすめしているのは「大豆バー」や「大豆スナック」を昼食と夕食間に食べること。大豆は低GI食品であるだけでなく、ビタミンEによる血流改善効果もあり、食物繊維が豊富で腹持ちも良く空腹感を抑える。こういった働きが血糖値の安定につながるという。ただし、高GI食品の小麦粉や米粉が含まれている大豆焼菓子製品は、血糖コントロールを乱し、不調を招いてしまうので注意とのこと。