日本貿易振興機構(ジェトロ)は25日、「2014年 主要国の自動車生産・販売動向」を発表した。それによると、中国の自動車市場は7年間で2.6倍に拡大したことがわかった。

2014年の世界の新車販売台数は前年比3.3%増の8,816万台(国際自動車工業連合会)。新車販売台数は金融危機後の2009年に6,560万台まで縮小したが、2010年から再び拡大に転じ、同年に危機前の水準を突破。2018年には年間1億台を超えると予想している。

中でも中国市場は、2007年の879万台から2014年には2,349万台と2.7倍に拡大し、2014年のシェアは世界市場の26.6%に達した。2014年はSUVやミニバン(MPV)の需要が急増。一方、販売増加率(6.9%)は予想(8~10%)を下回り、乗用車は9.9%増加したのに対し、商用車は排出規制の影響などで6.5%にとどまった。

先進国については、日本、米国、カナダ、韓国、オーストラリアにおいて、2014年までに金融危機前の水準をほぼ回復したか、これを上回る結果となった。一方、欧州では、ユーロ圏債務危機の影響もあり、依然として2007~2009年の規模を大きく下回った。

ロシアは、景気減速や経済制裁が響き、前年比15%減の255万台に縮小。新興大国のブラジルやインドでも、景気後退や消費低迷により2013年から2年連続で市場が縮小した。