三鬼商事は14日、2015年4月時点における東京ビジネス地区(以下、都心5区/千代田区、中央区、港区、新宿区、渋谷区)の最新オフィスビル市況を発表した。それによると、都心5区のオフィス平均空室率は前月比0.04ポイント上昇の5.34%となり、2013年6月以来、22カ月ぶりに悪化した。

東京ビジネス地区 空き室率(出典:三鬼商事Webサイト)

4月は、拡張移転や統合などに伴う制約の動きがあったものの、大規模ビル2棟の供給や解約の影響などが見られたため、地区全体の空室面積がわずかに上昇したという。

新築ビルの空室率は同2.85ポイント上昇の33.21%。一部で大型成約の動きが見られたが、満室や高稼働となっているビルが既存ビルの区分にシフトしたことや、大規模ビルが竣工した影響があった。

既存ビルの空室率は同0.09ポイント低下の4.64%。テナントの大きな動きはあまり見られなかったものの、小規模な成約が多かった。

都心5区のオフィス平均賃料(坪当り)は1万7,257円で、前年同月比4.87%(802円)の上昇、前月比0.36%(62円)の上昇。前年同月比では11カ月連続、前月比では16カ月連続で上昇した。

新築ビルの平均賃料は2万6,574円で、前年同月比4.75%(1,326円)の低下、前月比1.58%(414円)の上昇。既存ビルの平均賃料は1万7,006円で、前年同月比4.70%(764円)の上昇、前月比0.37%(62円)の上昇となった。