ファイルメーカーは13日、データベースソフトウエアの新版「FileMaker 14」シリーズを発表、同日販売を開始した。価格は「FileMaker Pro 14」が税別38,000円、「FileMaker Pro 14 Advanced」が税別63,000円、「FileMaker Server 14」が税別99,000円(ボリュームライセンスのみ)となっている。

「FileMaker 14」シリーズ

「FileMaker 14」シリーズは、iPad、iPhone、Windows、Mac、Web上で実行されるデータベースソフトウエア。プログラミングの専門知識を使わずにデータベースが作成できる。FileMaker 14の主な新機能は以下の通り。

スクリプト作成の全工程をひとつのワークスペースで行える「スクリプトワークスペース」機能が追加された。スクリプト作成の際に便利な、インラインヘルプや、入力候補の自動ルックアップ、検索、入力の先読み機能などを備えている。

ナビゲーションやツールバーで使えるグループ化したボタンを作成できる機能を搭載。ボタン作成用のアイコンも140種類以上用意されている。

「起動センター」では、使用しているFileMakerソリューションをアイコン表示により整理ができ、29種類のアイコンから選択したり、独自のアイコンを設定することも可能。起動センターはFileMaker 14のプラットフォームすべてで共通化されるため、一貫性のある体験が得られる。

FileMaker WebDirectの再設計が行われ、FileMakerのデスクトップソリューションをモバイルのWebブラウザ上でも利用できるようになった。 ツールバーはデザインが変更され、Webに最適化されたレイアウトを開く際には、最大25%速くなり、サポートする同時接続数は最大100となっている。

ネットワークやサーバーの障害などで、FileMaker ProからFileMaker Serverへの接続が解除された場合でも、自動的に再接続を行い、接続が切れた時の状態に復帰してくれる機能も搭載され、また、メインサーバーが停止した際も、管理者がコマンドラインインタフェースから一連のコマンドを入力して、スタンバイサーバーへ切り替えられる機能が追加された。

セキュリティ機能の強化も図られており、FileMaker Server Admin Consoleも図られており、パスワードの安全性評価やパスワードのヒントを設定できるようになった。

販売価格は前述の通りだが、年間利用契約のAVLA(アニュアル ボリューム ライセンス アグリーメント)の場合は、FileMaker Pro 14が12,600円、FileMaker Pro 14 Advancedが20,400円、FileMaker Server 14が33,000円で利用できる(年払いのみ、最低購入数制限あり)。また、FileMaker Pro 11 /12 / 13からFileMaker Pro 14へアップグレード価格は税別22,800円。FileMaker Pro 11 Advanced / 12 Advanced / 13 Advancedからのアップデート価格は税別37,800円(FileMaker Pro 11 / 11 Advancedのアップグレードは2015年9月25日まで)。

iPadおよびiPhone用のユニバーサルアプリ「FileMaker Go 14」も本日より提供を開始する。iTunes App Storeより無料でダウンロードできる。なお、FileMaker GoもしくはFileMaker WebDirectからFileMaker Serverにアクセスするには、有償の「同時接続」ライセンスが必要となる。

今回の発表を受け、FileMaker 11プラットフォームのサポートが2015年9月25日に終了することも明らかになった。FileMaker Go 13は、2015年9月まで提供される。なお、FileMaker Go 14からFileMaker Server 12にはアクセスできない。