DTSは4月10日、次世代MDA(マルチディメンションオーディオ)技術である「DTS:X」の詳細を発表した。
既存のサラウンド技術は5.1chや7.1chといったように、コンテンツのオーディオチャンネル数やスピーカー構成が定められている。DTS:Xは、これらの制約を受けない新たなサラウンド技術だ。
DTS:Xのシステムはスピーカーのリマッピングエンジンを搭載しており、室内の視聴位置周辺の半球形の中ならば、スピーカーをどこに置いても、効果的にサラウンド再生を行うことができる。
DTS:Xのコンテンツでは、各サウンドの位置がメタデータで記されており、デコーダーはそこから個々のサウンドをどの位置から聞こえるようにするのか展開する。再生環境ごとにスピーカーの配置が異なっても、リマッピングエンジンによって解析されるため、何台のスピーカーがどのような位置にあっても最適化されたサラウンド再生を提供できる。
2015年夏には、各社よりDTS:X対応のAVアンプやレシーバーが市場に投入される予定となっている。デノン「AVR-X7200W」とマランツ「AV8802」が2015年中にファームウェアアップデートで対応予定。オンキヨー、ヤマハは、2015年秋までにDTS:X対応モデルを市場に投入する予定だ。