牧野フライス製作所(マキノ)は4月8日、リブ形状の荒加工時間を65%短縮する形彫り放電加工機向け電源「ES100A」を開発したと発表した。

同電源は、主電源と副電源を設け、放電のタイミングを新開発のNC制御装置「Hyper i」で同期することにより、理想的な放電波形を生成し、結果として最大65%の荒加工時間短縮に成功したという。同社では、スマートフォンや補聴器、車載カメラといった磨きが不可能な狭小リブの離型性に効果を発揮すると説明している。

また、次世代型となった「Hyper i」はフルHDを採用したワイド21.5型カラーLCDを搭載し、マルチタッチに対応したタッチパネルならびにスクリーンキーボードにて操作が可能(ABC配列/NC配列切り替え可能)。スクリーンはメインがプログラム/段取り/運転の3画面、補助が準備/記録/保守/オプションの4画面が用意されているほか、プログラム記憶容量(NCプログラム専用域)は10GB(1回の加工の最大プログラムサイズは40MB)、登録プログラム個数9999個となっている。

さらに、今回の電源の開発に伴い、同社の形彫り放電加工機「EDAFシリーズ」ならびに「EDNCシリーズ」の外観も一新されたという。

なお、同電源を搭載した加工機について同社は2015年4月15日より営業の開始、ならびに同9月からの出荷開始を予定している。また、販売価格は全機種において従来価格を据え置くとしている。

形彫り放電加工機「EDAFシリーズ」の新外観

形彫り放電加工機「EDNCシリーズ」の新外観