富士重工業は17日、水平対向エンジンの生産累計1,500万台(OEM車等を含む)を達成したと発表した。これは、1966年に水冷水平対向4気筒アルミエンジンを新開発し、同年5月に小型乗用車「スバル1000」に初搭載してから49年目での達成となる。

水平対向エンジン EA52型(1966年 スバル1000に搭載)

水平対向エンジン FB25型(現行レガシィに搭載)

水平対向エンジンは、ピストンが左右に向き合う形で配置され、対向するピストンが互いに慣性力を打ち消し合うため、低振動で回転バランスに優れ、高回転域まで滑らかに吹き上がるフィーリングを得ることができる。また、エンジン全高が低く、車体の低重心化にも貢献し、高い走行安定性やハンドリング性能にも寄与している。スバルでは、この水平対向エンジンの特性にこだわり、長年に渡り独自に提案し続け、現在に至るまで改良を重ねて様々な車種への展開を図ってきた。

また、シンメトリカルAWD(All Wheel Drive)の生産累計台数が、1972年9月に発売した「スバル レオーネ4WDエステートバン」に初搭載してから、2015年1月に1,400万台を達成したことも発表。シンメトリカルAWDは、AWDが本来持つ優れた走行安定性や走破性に加え、縦置きに配置した水平対向エンジンを核とした左右対称のパワートレーンがもたらす重量バランスの良さとの相乗効果によって、安定した高速走行と俊敏なコーナリングを実現。スバルの安全思想と走る愉しさを支える中核の技術となっている。