NTTドコモは1月29日、NTT東西の光卸売を利用した固定回線サービス「ドコモ光」を3月1日から開始することを発表しました。

翌日には、ソフトバンクモバイルもNTT東西の光卸売を利用した固定回線サービス「SoftBank光」を3月1日から開始すると発表。すでにauひかりを提供しているKDDI等固定回線の獲得競争が激化していきそうです。

分かりづらい!?ドコモ光の仕組み

昨年、夏頃からドコモは携帯回線と固定回線のセット割引サービスの導入を予告していました。詳細は未定だったものの、既に光回線とのセットを展開しているKDDIの「auスマートバリュー」と比較し、どのくらいお得に提供するのかを予想していた関係者も多いことでしょう。

auスマートバリューは、au携帯ユーザーが指定の固定通信事業者に申し込むことで割引が受けられる仕組み。1回線あたり最大で2年間943円~1,410円が割り引かれます。

一方、先日発表されたドコモ光は、500円~3200円(税抜き)がシェアグループ毎に割り引かれます。

自宅が一戸建て、Aグループのプロバイダを選択した場合の料金表がコチラ。

auスマートバリューの1回線と違い、家族グループ毎の割引になるので「まずは家族全員の携帯の料金プランを決め、その上で割引額が決まるという仕組み。パッと見ではいくら割り引かれるのか、わかりにくい印象があります。

また、携帯側の料金プランの通信量が多ければ多いほど割引額が増えるのも悩ましいところ。「自宅に固定回線を設置したら、大容量通信はWi-Fiで行える。ならば携帯側の料金プランは下げよう。なに?そうすると割引額も下がるのか…」というジレンマです。

ドコモも商売ですので絶妙なところを突いてくるのは当然ですが、こうした仕組みだとプランを決めるのに時間がかかってしまいそうです。

※その他、プロバイダ、一戸建て・マンションなどの条件で料金が変わります。

光卸売りで始まるのは大手だけではない

「光コラボ」は何も大手携帯事業者だけの専売特許ではありません。

1月29日にはU-mobileを展開するU-NEXTも、NTTの光卸売りを利用した「U-NEXT光」を2月1日に開始。割引額は1台辺り108円~と決して高くはありませんが、元値が安いだけに仕方ないでしょう。

他にもOCNやIIJ、さらにはDTI(freebit)にBIGLOBEなど次々と光卸し事業への参入を発表しました。今後、さらに激化すると言われています。

格安SIMの場合、一日・月間の通信量や速度に制限がかかっている場合が多く、大手事業者以上に自宅の固定回線の需要が高まるでしょう。割引額こそ少なくても「格安SIMに乗り換えた差分で固定回線も引けた」という具合に、トータルでのお得感をどれだけ打ち出せるかが鍵だと思います。

MVNOの競争は「料金プラン」「セットの端末」「通信品質」「手続きのしやすさ」に加え、「固定回線とのセット」「固定回線を活かしたコンテンツ」など、それぞれの特色を活かしたサービスになるのではないでしょうか。

この春は、各キャリアショップで携帯の販売とセットで光回線の提案もおこなわれるでしょう。既にサービスを開始しているauはともかく、ドコモ・ソフトバンクの両ショップでは固定と携帯両方の回線についての相談が多くなり、これまでより待ち時間が長くなるかもしれませんね。

記事提供:SIM通

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