大きく口を開けた「オウムガイ」 ※画像提供:アクアマリンふくしま

アクアマリンふくしまでは、"生きた化石"「オウムガイ」2個体の展示を行っている。

まるで悪魔のような形相のオウムガイが評判に

同館では、水中で繰り広げられた生物の進化を展示する「海・生命の進化のコーナー」を設置。ここでは、化石と共に「生きた化石」と呼ばれる生き物たちを展示し、生命が地球上に誕生してから、陸上に進出するまでの歴史を紹介している。

オウムガイ(Nautilus pompilius)は「生きた化石」の中でも人気の生物で、その起源は5億年前に遡ると言われている。最初に誕生したオウムガイの殻は現生種と違い真っ直ぐだったが、丸みを帯びた殻を持った種が大量絶滅などを乗り越え、現在に至っているという。

現生種は南太平洋からオーストラリア付近に分布し、水深約200m付近に生息するとされる。イカやタコと同じ頭足類と言われるグループに属するが、墨は吐かない。90本近くある触手も吸盤があるわけではなく、表面の細かい溝により獲物の捕獲や、岩などにしがみつくことができる。顎は発達しており、くちばしのようになっている。

このほど同館では、オウムガイの、水槽の観覧面アクリルにくっつき、口を広げている姿を同館Twitterにて公開。飼育員でもあまり見ることがない、珍しい光景が話題を呼んでいる。写真に写るオウムガイは、水槽の観覧面側のアクリルに触手を使いくっつき、口を大きく開けている。発達した、くちばしのような顎が見えるベストポジションとなっている。

同館の所在地は、福島県いわき市小名浜字辰巳町50。