女優の田中麗奈、脚本家の前田司郎が12日、東京・渋谷区のNHK放送センターで行われた、BSプレミアムドラマ『徒歩7分』の完成披露試写会に出席した。

NHKBSプレミアムドラマ『徒歩7分』の完成披露試写会に出席した田中麗奈

来年1月6日23時15分からスタートする本作は、"彼氏なし、友だちなし、仕事なし"の1人の女性の日常を描く連続ドラマ(全8回)。32歳の依子(田中)は、実家からアパートに引っ越して1人暮らしを始める。目的もなくダラダラと過ごす日々だったが、徒歩7分圏内で出会った人々と交流するうち、新しい自分に目覚めていく――というストーリーで、田中のほか、福士誠治、田中圭、石野真子らが出演している。

ピンク色のドレス姿で登場した田中は、「『依子は病んでるな~』とすごく笑ってしまった」と試写の感想を語り、「スタッフのみなさんと協力して作った思い入れのあるドラマなので、なるだけたくさんの人に観て欲しい」と笑顔でアピール。本作では、長回しのシーンが多く、「もうクタクタで、ドラマというより舞台をやっているみたいだった」と苦労を明かした田中は、「長回しは、実は楽しくてしょうがない。1シーンを会話劇で演じるのは贅沢だと思う。始まっちゃえば、『どうにかするんだ!』というのが好きで血が騒ぎました」と女優魂を見せていた。

主人公の依子は、まさに"ダメ人間"というキャラクターだが、田中は、「似てるって言いたくない女性だけど、おうちでダラダラしたり独り言も言う。自分が持ってる孤独感に向き合わざるをえなかったし、嫌いな自分を見なきゃいけなかった」と役づくりでの奮闘を明かし、「嗅覚で動いている部分があるので、人間というより動物みたい。興味をそそられるし、友だちになりたいです」とにっこり。また、脚本を手掛けた前田は、「あまりに何も起きなさ過ぎて……。こんなに独り言が多いドラマは無いと思う」と自虐しつつ、「1人の人間の日常を見続けることで、自分自身を考えるきっかけになれば」とアピールしていた。