JR貨物はこのほど、台風18号による土砂流入の影響で、東海道本線由比~興津間を通過する貨物列車が運転見合わせとなっていることに関連し、トラックによる代行輸送と迂回臨時列車の運行を当面の対応として実施すると発表した。

JR貨物が東海道本線の一部区間運休にともなう当面の対応を発表

被災した東海道本線由比~興津間は、北海道・東北・関東から関西・中後・四国・九州方面などへの貨物列車が通過する区間で、JR貨物が1日に運行する貨物列車の約2割近くに相当する約90本が通過していた。おもに宅配便などの積合せ貨物、書籍・雑誌、紙・パルプ、食料工業品(清涼飲料水など)、化学工業品、自動車部品などが同区間を通過して輸送されているという。1日あたりの提供輸送力は5トンコンテナ約1万1,000個だった。

これをカバーするためのトラック代行輸送は、東京貨物ターミナル駅と静岡貨物駅の間で実施し、5トンコンテナ換算で片道最大200個の輸送力を確保する。静岡貨物駅から福岡貨物ターミナル駅まで臨時列車を運転し、このトラック代行輸送を接続することで、関東~九州間の輸送力の一部をカバーする。

迂回臨時列車は東京貨物ターミナル~福岡貨物ターミナル間(上越線・日本海縦貫線・山陽本線経由)および名古屋貨物ターミナル~札幌貨物ターミナル間(日本海縦貫線経由)で各1日1往復運行。それぞれコンテナ貨車20両、5トンコンテナ換算100個の輸送力とし、トラック代行輸送と合わせて1日最大往復800個の輸送力を確保する。

当該区間の復旧には相当の日数を要する見込みであるため、今後もトラック代行輸送と迂回臨時列車の拡大を検討していく考えとのこと。