JAF(一般社団法人日本自動車連盟)はこのほど、同社が2月に行ったアンケートと、2012年夏に実施した車内温度の検証テストの結果をもとに、気温が上昇するシーズンを前に、車内でのやけどや熱中症事故の防止策について発表した。

車内温度の変化

まず、JAF会員1万4,463人を対象に「自動車の車内で怪我や危険な目に遭ったことがあるか」と尋ねたところ、約52.2%が「ある」とい回答した。最も多い回答は「ドアに手や足を挟んだ」(4,045人)だったが、「やけどをした」(138人)「熱中症、脱水症状になった」(91人)という回答もあり、夏季には特に注意が必要であることがうかがえる。

2012年夏に行った車内温度の検証テストでは、気温35℃の炎天下に駐車した車内のダッシュボード付近は、最高温度が79℃にも達したという。さらに車内の熱中症指数は、窓を閉め切った状態でエンジン停止後、わずか15分で人体にとって危険レベルに達するほど上昇した。

熱中症指数の推移

JAFは、外気温が高くなるとダッシュボード付近が高温になることから、ダッシュボード付近には物を置かないことや、サンシェードを利用して、太陽の光をブロックすることをすすめている。後部座席でも、直射日光が当たったチャイルドシートは高温になるため、タオルをかけるなどの対策が必要と述べている。

また、「少しの時間だから」「寝ているから」と、車内に子どもを残したまま車を離れることに対しては、「わずかな時間でも熱中症を引き起こす事故にもなりかねない。子どもを残して車を離れないことはもちろん、乗車中も熱中症にならないように車内温度には十分な注意を」と呼びかけている。

車内は短時間で予想以上の暑さに