京都精華大学は、同学のポピュラーカルチャー学部の新校舎「友愛館」が完成したことを発表した。

「Magi Sound Studio」 コントロールルーム

「Magi Sound Studio」 録音ブース

音楽コース 練習室

「友愛館」は、2013年4月に新設したポピュラーカルチャー学部(音楽コース/ファッションコース)の校舎として建設された校舎。この中には、音楽コースのための設備として、音楽プロデューサーで、2014年1月まで同学教員を務めた故・佐久間正英氏が設計に携わったレコーディングスタジオ「Magi Sound Studio」が設置された。生前、佐久間氏は「学生と一緒になって、音楽に付いて会話し、自分が知る技術や感性を伝え、何よりロックの楽しさを分け合いたい」と語っていたという。

また、同氏は「"よい音"すなわち"本物の音"を体験しているかどうかが、音楽のつくり手として将来大きな差となる」という考え方のもと、一度完成したら変更の利かない項目、特に電気設備、システムアース、空調設備、湿度管理、音響内装など基本的な性能に関わる部分などにこだわり、ピアノや弦楽器、ボーカルなどの音響特性に合わせた壁や床が使われているとのこと。6つの録音ブースを備えており、もっとも広い録音ブースでは、部屋の一角に重量のあるアンティークのレンガを積むことで、ドラムの低音をしっかり反響させて録音することが可能になっているという。なお、このスタジオの設計には、佐久間氏のほか、一級建築士/有限会社アコード代表取締役の谷田秀雄氏、サウンドエンジニア/同学非常勤講師である中崎文惠氏が関わった。