東京国立近代美術館とヤゲオ財団は6月20日~8月24日、「現代美術のハードコアはじつは世界の宝である展 ヤゲオ財団コレクションより」を開催する。

杉本博司《 最後の晩餐》 1999年 ヤゲオ財団蔵 (C)Hiroshi Sugimoto / Courtesy of Gallery Koyanagi

コレクターの感覚を体験できる「ゲーム」も

同展は、海外の美術専門誌でここ2年間、世界トップ10にランクインしている「ヤゲオ財団コレクション」の中から、現代美術の挑戦者であり中核(ハードコア)と言える作家の作品を集めた。

アーティストは、フランシス・ベーコン、アンディ・ウォーホル、ゲルハルト・リヒター、杉本博司、ジェフ・クーンズなど。40作家、76点の作品を「ミューズ」「崇高」「記憶」「新しい美」といったキーワードを使いながら10章に分けて展示する。

杉本博司の「最後の晩餐」はろう人形を撮影した作品で、ニューヨークのグッゲンハイム美術館も所蔵している。マーク・クインの「ミニチュアのヴィーナス」は、スーパー・モデルのケイト・モスがヨガのポーズをとった姿をモチーフにした作品。また、インドの現代美術を代表するアーティストティエブ・メータの「無題(リキシャに乗った女性)」も公開する。

マーク・クイン 《ミニチュアのヴィーナス》2008年 ヤゲオ財団蔵 (C)Marc Quinn

ティエブ・メータ《無題(リキシャに乗った女性)》1991年 ヤゲオ財団蔵 (C)The Estate of Tyeb Mehta

そのほか、アンディウォーホルが亡くなる前年に描いた「自画像」、フランシス・ベーコンの「ルシアン・フロイドの肖像のための三習作」、日本では初公開となるゲルハルト・リヒターの「叔母マリアンヌ」も展示する。また、同展ではコレクターの感覚を体験することができる「ゲーム」を用意。名作の展示だけでなく、作品の「価値」とはなにかを考える場を提供するという。

会場は東京国立近代美術館1階 企画展ギャラリー・前庭、開館時間は10時~17時(金曜は20時まで、入館はいずれも閉館30分前まで)、休館は月曜日(7月21日は開館)、7月22日。料金は一般1,200円、大学生500円、高校生以下および18歳未満は無料。