三井住友銀行の全額出資子会社であるマレーシア三井住友銀行は10日、同行グループのアジアにおける取組強化の一環として、イスラム金融業務を開始した。

イスラム金融とは、イスラム法(シャリア)に則した金融取引の総称。利子という概念の禁止、アルコール、賭博等のイスラム教義に反する事業に関与する取引の禁止、不確実性の排除等の特徴があるという。

イスラム金融市場は、イスラム諸国の経済成長などを背景に拡大を続けているという。その中でもマレーシアは、国際イスラム金融市場の主要なハブを目指し、2006年8月にマレーシア国際イスラム金融センター(Malaysia International Islamic Finance Centre)構想を発表するなど、アジアのイスラム金融市場において主導的な役割を果たしているという。

イスラム金融業務は、従前、欧州三井住友銀行で取り扱っているが、このたびマレーシア三井住友銀行において、現地当局から認可を取得し、10日より営業を開始したという。

マレーシア三井住友銀行は、アジアのイスラム金融の中心地であるマレーシアにおいてイスラム金融サービスを提供することで、顧客のニーズにより幅広く応えるとともに、同国の金融市場の発展に一層貢献していくとしている。