カシオ計算機は6日、デジタルカメラ「ハイスピードEXILIM(エクシリム)」のハイエンドモデルとして、ズーム全域で開放F2.8の光学10.7倍ズームレンズを搭載する「EX-100」を発表した。3月下旬より発売し、価格はオープン、店頭予想価格は90,000円前後。

EXILIM EX-100

EX-100は、2013年11月14日に発表された「EX-1O」の兄弟機。35mm換算28~300mmの焦点距離を持った光学10.7倍ズームレンズ搭載のハイエンドモデルだ。ズーム全域F2.8の明るいレンズは、望遠撮影時の手ブレを減らすのに役立ち、背景をぼかした撮影にも効果的に機能する。本体は、前後面にマグネシウムダイキャスト、上面にヘアライン加工のアルミ合金、ファンクションリングとモードダイヤルはアルミニウム無垢材の削り出しで作られている。縦置き/横置きでも使える自立スタンドも搭載。

「2軸ブラケティング機能」では、2つの設定値を自動的に変えながら、9枚の写真をワンショットで撮影できる。2軸の「オートブラケティング」は、「フォーカス×絞り」「ホワイトバランス×明るさ」「コントラスト×彩度」だ。同じく2軸の「マニュアルブラケティング」では、「フォーカス×絞り」「ホワイトバランス×明るさ」「ホワイトバランス×彩度」「ホワイトバランス×コントラスト」「コントラスト×彩度」「彩度×明るさ」「コントラスト×明るさ」の7種類から選べる(設定の組み合わせと設定値の変化幅を決めて撮影可能)。また、シャッター速度だけを変化させながら3枚を連射する「1軸ブラケティング撮影」は、9種類のパラメータから1種類を選んでブラケティング撮影できる。

「2軸ブラケティング機能」の一例。写真左は「ホワイトバランス×彩度」、写真右は「ホワイトバランス×コントラスト」。9分割の表示は、本体の液晶モニターでも確認できる

画像処理エンジンには、デュアルCPUと2つの画像処理回路からなる「EXLIMエンジン HS Ver.3 ADVANCE」を搭載。「HS手ぶれ補正」機能では、上下回転、左右回転、上下、左右、回転の5軸方向の手ブレを補正する。さらに光学手ブレ補正で2.5段分を補正し、高速連写合成との組み合わせで最大5段分の手ブレ補正効果を得られるという。

撮影機能も多彩だ。シャッターを押す前後の画像を撮影する「トリプルショット」、シャッターボタン半押しでシャッターを押す前後の画像を最大30枚保存する「パスト連射」、動く被写体にピントを合わせながら最大6fpsで連射を行う「AF連写」、一定間隔で静止画撮影を行う「インターバルタイマー機能」などを備える。さらに一定間隔で撮影した静止画を1つの動画にして記録する「タイムラプス機能」も搭載した。

レンズ付け根の周囲には、回転式のファンクションダイヤルを配置。このダイヤルを回すことで、ステップズームや各種パラメータ変更などが行える

主な仕様は、撮像素子が1/1.7型正方画素高速CMOSセンサー、総画素数が1,276万画素。レンズ構成は、非球面レンズを含む10群12枚。焦点距離は約28~300mm(35mm判換算)、F値は2.8。液晶モニターは3.5型の約92万画素TFTカラー液晶で、チルト角度は上180度、下55度。液晶モニター画面をファインダーとして使うとき、画角表示エリアの上下左右に、絞り値・シャッタースピード・ISO感度などを常に表示する「EXファインダー機能」が便利。

液晶モニターの「EXファインダー機能」。画角表示の上下左右に、各種パラメータの現在値を表示する。値を見ながら、本体のダイヤル類/ボタン類を使って、パラメータを変更可能

記録画素数は、静止画で最大1,200万画素。(4,000×3,000ドット)、最大1,920×1,080ドット(フルHD)/30fpsの動画撮影も可能。記録形式は、静止画はRAW、JPEG。動画はH.264/AVC、MOV。連射速度は最大30枚/秒、RAW撮影時でも約0.25秒間隔の撮影が可能。約48.9MBのメモリを内蔵するほか、外部メモリとしてSD/SDHC/SDXCメモリーカードを使用できる。

ISO感度はISO80~12800相当(HSナイトショット時:最大25600)。シャッター速度は1/2秒~1/2,000秒(静止画プレミアムオートPRO時:4秒~1/4,000秒、絞り有線AE時:1秒~1/2,000秒、シャッター速度優先AE時:15秒~1/2,000秒、マニュアル露出時:250秒~1/2,000秒)。絞りはF2.8~F8.0。

フォーカス方式はコントラスト検出方式、フォーカスモードはオートフォーカス、マクロ、スーパーマクロ、マニュアルフォーカス。撮影可能範囲はオートフォーカス/マニュアルフォーカス時が約10cm~(T端時:約50cm~)、マクロ/スーパーマクロ時が約5~50cm。

電源はリチウムイオン充電池「NP130A」を使用し、撮影枚数は約390枚、動画撮影時間が約1時間15分、連続動画撮影時間が約2時間20分(タイムラプス撮影時:約4時間05分)。RAW現像ソフト「SILKYPIX Developer Studio4.0 for CASIO」の無償ダウンロード用IDが付属。本体サイズはW119.9.4×D50.5×H67.9mm、重量は約389g(電池およびメモリーカード含む)。