剣心に宗次郎がひと言話しかけるシーン。(c)和月伸宏/集英社 (c)2014「るろうに剣心 京都大火/伝説の最期」製作委員会

和月伸宏原作による実写映画「るろうに剣心 京都大火編/伝説の最期編」の撮影現場取材が9月中旬に行われ、瀬田宗次郎が大久保利通を紀尾井坂で暗殺する一連のシーンが報道陣に公開された。

9月13日に姫路・好古園にて撮影されたのは、暗殺された大久保利通(宮沢和史)を見つめる緋村剣心(佐藤健)に、宗次郎(神木隆之介)が接触する場面。大久保が殺され驚く剣心に宗次郎がすっと近寄り、ひと言声をかけ野次馬の中に消えていくというシーンだ。

もともと原作ファンで、まだ続編制作も決まっていない段階から宗次郎の役をやりたがっていた神木。佐藤健にも「見て、縮地!」と言いながら壁を蹴り、宗次郎の技を真似して披露していたという。「そのとき健くんは苦笑いしてましたけど(笑)」と2年前を恥ずかしそうに振り返った。

宗次郎は楽以外の感情が欠落しており、ニコニコと笑いながら人を斬るようなキャラクター。神木は「ただ笑うだけじゃなくて、どんなセリフを言ったときにどのくらい笑うのか、笑っているように見えて目が笑っていないとか、そういうことを考えながら演技しています」と、笑い方を毎回考えて演技していることを明かした。剣心にひと言話しかけるシーンでも、細かい去り際の目の使い方を意識したという。監督も「神木くんは元々宗次郎のファンなので素養、ベースメントはある。そこから実写版の宗次郎を作っていくことが僕らの役割」と話した。

神木が持つ宗次郎のイメージは「簡潔」。スタイリッシュで身のこなし方や戦い方に癖がないところが、宗次郎の好きなところだと語る。アクションシーンについても、殺陣のときは「簡潔」を意識して挑んでいると、宗次郎の戦いのスタイルを語った。佐藤健も「アクションを一番練習しているのはリュウ」「部活のように練習している」と太鼓判を押し、「剣心と宗次郎はスタイルが違う。2人の戦いは面白いことになりそう」と期待を寄せた。

大久保利通を演じた宮沢和史は、「歴史上では地味な人物だが、新しい大久保利通に見えたらいいなと思っている」「宗次郎もですが若いエネルギーが炸裂する現場なので、物語が締まるような存在になれればいい」と役作りについてコメントした。

映画「るろうに剣心 京都大火編/伝説の最期編」は、2部作で2014年夏にロードショー。原作ファンの間でも人気の高い京都編がベースのエピソードで、前作は薫を助けるためだけに戦っていた剣心が、今回は日本という大きなものを背負い戦うことになる。佐藤は「前作よりもっと(剣心の事情が)複雑なので、やりながら探っているところ。ひとつあるのは、優しい剣心の言葉だったりがすごく泣けたりする。それは前作になかった要素なので、そういった人間ドラマも見てほしい」と見どころを語った。