カナダのバンクーバーを拠点にヘッズアップディスプレイ(Heads-up Display: HUD)を開発するRecon Instrumentsは、同社のスノーゴーグル装着型HUD「Snow2」向けに、Facebook連携が可能になる機能追加を発表した。これにより、スノーボーディング中の経過などをリアルタイムでSNS投稿することが可能になる。

Recon InstrumentsのWebサイトのSnow2の紹介ページ

同件はEngadgetが報じている。HUDとは透過型ディスプレイ技術のことで、半透明スクリーン上に現在地点や天候などの各種情報を表示することで、視界を逸らすことなく現実世界の風景を見ながらこれら情報を確認できる。ちょうどGoogle Glassを想像してもらえればわかりやすいだろう。ReconのSnow2は同社スポーツ向けHUD製品の最新モデルにあたり、スノーゴーグルにHUDユニットを装着する形で利用する。加速度センサーやジャイロスコープなど各種センサーのほか、14インチの仮想画面として視認できる16:9の5インチWQVGAディスプレイ、IEEE 802.11a/b/g/n対応のWi-Fi接続とBluetooth 4.0 (Bluetooth Smart、MFi対応)によるスマートフォン接続が可能。Engadgetによれば、最新のReconOS 3.2アップデートでFacebook連携の機能が追加され、今後さらに将来のアップデートで連携可能なSNSの種類が増加していくという。同アップデートの提供開始は12月18日とのこと。

なお、このSnow2、今回のFacebook連携アップデートや、通信ハードウェアは搭載しながらサードパーティ製品とのWi-Fi接続機能未実装にみられるように、未完成と思われる部分が多々あるものの、非常にユニークで興味深い製品だと思われる。情報表示ディスプレイとしての機能はもちろんのこと、内蔵センサーを使ってジャンプでの軌跡を記録解析したり、位置情報や高度を記録するロガーとしての役割があったりと、スマートフォンのコンパニオンデバイスとして十分に機能している。特に雪山ではグローブをしているためスマートフォンの操作はできず、外気に晒すとスマートフォン自体はうまく動作しなくなってしまうため、こうした補助デバイスが必須となる。Snow2では巨大なリストバンド式のキーパッドもオプションとして用意しており、これを使って画面操作を行える。またデバイス自体は防水のため、直接雪や水しぶきに晒しても動作する。その意味で、Google Glassよりもうまくウェアラブルデバイスのニーズに潜り込んだニッチ製品だといえる。

(記事提供:AndroWire編集部)