世の中には、文章を作成するのに必要な仕事も存在します。そこで今回は、校正の技能を認定する唯一の検定試験「校正技能検定」についてご紹介します。検定の重要性や難易度、出題範囲などを以下で確認してから、受験に挑みましょう。

■校正技能検定とは何か?

校正技能検定は、書籍や雑誌の内容を正しく不備のないものに仕上げるための仕事(校正)の能力を判定する試験です。出版業界だけでなく、文章作成・点検などの業務への信頼が求められている一般企業でも役立ちます。業務のデジタル化、DTP化がすすむことで、文字や組方を見る目の確かさが今まで以上に求められており、重要な役割を持つ資格のひとつといえるでしょう。

■校正技能検定の概要(内容はいずれも2013年現在のもの)

初級:各教育機関(大手前大学、実践女子短期大学、日本エディタースクール)で指定単位科目を修得した人を認定

中級、上級:統一試験(実技試験、学科試験)

試験日程:中級(7、12月)、上級(3月)

出題範囲:
【中級】実技試験(1.初校原稿引き合わせ、2.校正刷り・校正作業)、学科試験(校正作業に必要な知識、用字・用語に関する知識、一般的知識)

【上級】実技試験(初校原稿引き合わせ・縦組、初校原稿引き合わせ・横組、再校赤字引き合わせ・素読み・縦組)、学科試験(校正作業に必要な知識、用字・用語に関する知識、一般的知識)

参考サイト:日本エディタースクール 校正技能検定

■校正技能検定の難易度は?

公式サイトのデータによると、校正技能検定の合格率は中級で30%ほど、上級で25%ほどとなっています。女性の割合が多く全体の8割程度です。間違いのない結果が求められる仕事のために、専用のセミナーを受けるなどして、取得を目指しましょう。

■校正技能検定のメリットは?

校正技能検定の知識や技能は、出版関連の業種はもちろん、一般企業からも必要とされる内容となっています。出版社や編集プロダクション、DTP、Web制作会社、新聞社、印刷会社などに就職を目指す方は役立つ機会が多いでしょう。パソコンを使った在宅業務としても活かせる技術のため、女性の在宅仕事、ビジネスマンの副業としての仕事も増えており、仕事の幅を広げたい方にオススメです。自身のウェブサイトやメールでのミスを防ぐことにもつながるでしょう。