世界32の国と地域調査「世代間の雇用に対する認識」

ランスタッドはこのほど、オランダの本社、ランスタッドホールディング・エヌ・ヴィーが世界32の国と地域で労働者意識を調査する「ランスタッド・ワークモニター2013年第2四半期」の調査結果を発表した。

同調査は年4回、18歳から65歳の週24時間以上働く人を対象に実施。今回は、世界19万1,488名を対象にオンライン上で実施され、日本の有効回答数は5,668名、調査期間は4月18日から5月3日だった。

日本の高年齢労働者は、雇用維持のために「雇用形態と給与」を妥協

今回の調査では、世界的な課題となっている「若者と高年齢者の雇用」について行った。世界、日本共通で「若者の仕事探しが難しい」との回答が約7割にのぼった。一方で、「高年齢の労働者の求職」は、世界では89.0%、日本では81.9%が「55歳以上の仕事探しは難しい」と回答。若者の結果と比べると世界では20ポイント強の差、日本では13ポイント強の差で上回る結果となった。

仕事探しにおいては「学位よりも経験が重要」との回答が、世界平均で8割を超えた。この傾向は日本でも同様で、国内平均、世代別いずれも世界と同等の回答水準だった。同社はこの結果について、採用企業が即戦力人材を求める傾向を受けているとしている。

自分に合った仕事を続けるために妥協できる点は、全世界的にみて「雇用形態」であることが分かった。世界では88.3%、国内では80.2%の回答者が「仕事を失うよりは有期雇用の仕事を希望する」と回答した。また、日本の労働者は「給与待遇」の妥協に比較的前向きで、47.7%の回答者が妥協をしてもよいと回答、世界平均の38.7%を大きく上回った。55歳以上では、海外転居を伴う妥協は37.7%に留まり、世界平均を10ポイント近く下回る結果に。逆に日本の44歳以下は約5割が「自分に合った仕事のためなら海外へ転居してもいい」と回答していた。

世代間の仕事にかかわる意識の差