シャープは5月30日、取締役会を開催し、経営改善対策の一環として人件費の削減を継続することを決定した。

2012年3月期、2013年3月期と2期続けて巨額の当期純損失を計上し、経営再建を目指すシャープは2012年10月より2013年9月まで管理職を対象に10%の給与減額を実施している。この施策を2013年10月から2014年3月まで減額幅を5%に圧縮した上で継続する。また、管理職を対象とする賞与の見直しも行い、2013年12月賞与を2012年6月支給より半減。

さらに、一般従業員(組合員)に対しても、管理職に準じた給与、賞与の減額を検討し、労働組合に申し入れを行った。給与減額は、2012年10月から2013年9月まで7%で行っているが、これを2%にして2013年10月から2014年3月まで継続。賞与の見直しは、管理職対象のものと同じく、2013年12月賞与を2012年6月支給に対して半減して支給するというもの。そのほか、時間外等手当割増率の法定基準までの引き下げや、出張関連手当の引き下げ、福利厚生制度の休止等なども実施するという。

一般従業員を対象とする施策は労働組合との協議が整い次第、実施される見込み。なお、諸手当や福利厚生制度の休止等については労働協議が完了次第、管理職にも同じ基準が適用されているものについては実施する。

シャープでは、今回の施策により約100億円の固定費を削減できると見込んでいる。